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花翳ーはなかげー
Satori
2018/5/3 3:29
一読だと、狂気に取り付かれた悲しい女と、閉じ込められてしまった少年。 時系列が何となくひっかかっていたので、何度か読み直してみると別の面が見えてきました。 七年前に初めて桜の木の下に姿を見せた、という冒頭の少年はすでにあちら側で、実体に会ったのは八年前の一度きり。 P3の「百合子がやろうとしてくれたことは常に肯定し、手を貸してくれた」という一文と、坂の下の溝から見つかったボール。 そして七年前にだんな様が引越しを提案ということは、たぶん彼はすべて知っていたということになる。 彼はどんな想いで、百合子を見続けていたのだろう。 亡くなった理由は書かれていませんが、死も、ボールを埋めなかったことも彼なりの苦悩だったのかもしれない。 彼女の孤独を作ってしまったのも、もしかしたら。 優しさとはいったい何か、考えさせられる作品でした。
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佐崎らいむ
2018/5/3 8:52
さとりさん~、この拙作まで読んでくださって、ありがとうございます( ;∀;) そうなんです。この物語、実際には出て来ていない旦那、正志の苦悩の物語でもあったんです。 そんなに強く語っていないので、そこまできっと感じてくださる読者様はいないと思っていたし、この百合子の狂気の物語で終了しても、それはそれでいいと思ってたんだけど。 正志の苦悩に気づいてくださって、とてもうれしいです。 8年前、正気を失くした百合子の行為の、後片付けをしたんでしょうね。 見つからないように桜の木の下に埋めて。 その翌年から、自分が殺した少年を幻影を愛おし気に眺める百合子を、胸の冷える思いで見つめ、引っ越そうかと誘い
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