加藤みゆき

少し古い位牌と新しい位牌。 ふたつ並んだお仏壇に向かって、主人公はそっと手を合わす。 思い出すのは、片付けられなかったお布団。 日常のひとこまを切り取ったストーリーです。 物語に共感しすぎると、かえって言葉が出なくなると実感しました。 私も幼少時、祖母に育てられています。 祖母が亡くなって8年。 もう8年もたったのに、でもまだ、日常のそこここに祖母を思い出します。 仏花に相応しいとはいえない、庭に咲くチューリップやアジサイ。 頂きものの美味しいお菓子。 主人公も、それらを見るたびに、仏壇にお供えされていた光景を思い出すのでしょう。 同時に思い出されるのは大好きだった人の姿で、あの頃のようについ呼んでみたくなる、 「おばあちゃん」 主人公の祖母も、早くに亡くなったという祖父をずっと思い続けている。 片付けられなかった布団の意味が、今ようやく少しわかる。 文章はそんな事実だけをあっさりと書いています。 特に感傷的な描写はありません。 それどころか、乙女のようなおばあさんの可愛らしいノロケなど、 文字通り、理想的でステキな夫婦像を描いています。 でも、祖母を亡くした主人公に共感しすぎると、私はちょっと感傷的になってしまいました。 それでこんな妙な感想文です。失礼しました(*^_^*)
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mimikoさん、素敵なレビューをありがとうございます。 頂いた文章の優しさにこそ、ウルウルしてしまいまして、涙腺が危険です。(笑) 温かいお言葉をこんなにたくさんいただいて、 深く感謝申し上げます。 私にとって、大切なお話だったので、それをこのように受け止めていただけたことが嬉しいです。 本当にありがとうございました(≧∇≦)ウルウル
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