ユーザーイベント「評価・感想を書きます」に参加いただきありがとうございます! 聖の「魔法使いになりたい」という願いに対して、呆れながらもなんだかんだアドバイスする冬威。男子学生ならではの馬鹿みたいな掛け合いがテンポよく楽しめる。二人の仲の良さが伝わってきました。 冒頭、地の文も少し気になりましたが、導入が少し残念でした。図書室であることが最初に説明されてないので、聖がどこにいるのかが分かりづらく、冬威が図書室にいる描写あたりで二人が一緒に図書室にいるのだとようやく分かりました。セリフのあと二行目で状況が分かると入り込みやすくなると思います。 それと、作風であると思いつつも前半のメタ要素が多くて作品に入り込めませんでした。かと思えば後半ではメタ要素が消える。おそらく掛け合いの補強で入れてるかと思いますが、ところどころそれが邪魔になってしまっている。もっと引き込むようなメタりか、あるいは量を調整すれば、より一層楽しめると思います。 さて、この作品のテーマでもある「魔法って結局なんなの?」という議論は、この二人の男子学生の掛け合いを通じて語られます。魔法という定義も解釈も曖昧なものを使いたいという聖に、冬威はあの手この手で諦めるように説得します。その中で冬威は有名なアーサー・C・クラークの言葉を引用して、科学は魔法と言えないか? と説きます。もし石器時代にライターで火を付けたら、それは当時の人から見ると魔法だろう、と。だがそれでもなお聖は納得できずにごねる。 しかし翌日になると、なんと聖が考え方を変えて「科学を使える俺は魔法使いだ」と勝手に納得してしまいます。そんな聖を見て、冬威は頭を抱えるように「言葉の魔法使いになりたい」と締めくくる。このラストの面白いところはあくまで「言葉を操る」という意味合いであって、決して聖の言ってたような魔法使いではないというところ。つまり、使いようによっては多大な影響をもたらす「言葉そのものが魔法である」ということを最後に置いて終わる。 我々作家は常に文章力を鍛え、表現を追求している。なればこそ、我々もまた魔法使いになれるのではないか。この作品はそう思わせてくれました。
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 レビューありがとうございます(n*´ω`*n)  思いのほかしっかりと読み込んでくださったようでちょっと驚きました。  えー、この作品はコメディでして、そこまで入り込む必要は一切ありません。メタ要素が多く入り込みづらいと言うのもわざとです。場所なんかどうでも良いんです。聖君と冬威君が二人揃いさえすればこの作品は成立するのです。  二人の会話を傍から聞いて笑ってもらえればそれでいいです。  ところで、その、アーサー・C・クラークって誰なんです?  有名なんですか? 冬威君有名人の言葉引用しただけだったんですか?  ・・・知らなんだ・・・。えへへ、もう少し勉強してきます・・・。
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なんとなく、そういう作品なのだろうとは察してはいましたが、せっかくなのでガッツリレビューさせていただきました笑 解説としてはメタしさが云々と書きましたが、読み終える頃にはそんなの忘れるくらい楽しく読ませてもらいました。 クラーク氏はイギリスのSF作家で、レビューにも書きましたが、「高度に発達した科学は魔法と区別がつかない。」というような言葉を遺したことで有名な人です。 空想科学になってしまいますが、ドラえもんがその最たる例で、どこでもドアやスモールライトなどはもう魔法にしか見えません。ですが(ドラえもんの世界の未来では)れっきとした説明できる科学なんです。なので冬威くんの言う通り、科学は魔
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