御陵

 8才の男の子の口から語られる、日常と非日常の体験。  オカルトマニアの御陵には、すごく懐かしげな雰囲気に感じられる作品でした。  妖精、動くぬいぐるみ、それに女の子の精霊やイルカ、そして「クリスタルチルドレン」。 「波動」や地球を覆う霧という概念も相まって、スピリチュアルな事柄に関心のある方には、スッと入ってくるお話だと思います。  幼気な語り口で綴られる一人称の物語の中に、家族の絆、想像力の大切さ、何よりも自分の人生の主役は自分に他ならないこと、そんなメッセージが一貫して流れている、とてもいいお話でした。  繰り返しになりますが、スピリチュアルな事柄に興味のある方にはもちろんですが、そうでない方にも、ささやかな癒しが欲しいときにふと読んでみると、何か入ってくるものがあるかも知れません。  良作を読ませて頂き、ありがとうございます。  続編も、引き続き読ませて頂きますので、よろしくお願い致します。

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