きざしよしと

拝読いたしました。終盤の盛り上がりと、読後のほっこり感が気持ちよかったです。 いじめが原因で引きこもりになっていた雄一の描写が前半にあり、端的でそっけない描写から雄一の無気力であり惰性で生きている感じが読み取れました。 また、のぞき穴から見える外の世界を観察しているというシチュエーションはとても斬新で、そこから見える嫌いな幼馴染の柳田、憧れの女性マルちゃん、自分の過去を彷彿とさせる小学生たち……彼らをつい観察してしまう雄一は、外の世界への興味が全くないわけではないんだなと。 その最たる例が、やせっぽち小学生。 雄一は彼に自分を重ね、感情移入し、彼を救う事で過去の自分を救い、今生の自分の人生を終えようとします。誤算だったのは、やせっぽちの小学生はかつての雄一よりずっと強かで激情家だったという事でしょうか。登場人物の重なる部分と、対比される部分が面白いなと思いました。 遅すぎる再スタートですが、終盤で母親を気遣えるくらい心の余裕が出来た雄一なら大丈夫だと思いたいです。 雄一の未来に幸あれ。
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きざしよしと様、大変過分なレビューをいただきました。もったいなく存じます。本文よりイイです。汗。 Twitterから「踏切」というお題をいただいて、浮かんだのがこの雄一君(仮名)でした。彼は僕の同級生で、本当に踏切の横に住んでおり、そして中学二年生の時から会っていません。僕は彼の友達でしたが、今まで何も彼の力になれていません。それを思って書きました。最後は絶対に悲しい終わり方にしたくないと、それだけを祈って書き進めました。そしたら、こういう終わり方になりました。雄一君。今でも元気にしてるかな。 きざしよしと様、本当にありがとうございました。とてもうれしいです。ありがとうございました。 宇南拝
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