神楽 佐官

 小説、読ませてもらいました。  ファンタジーとどちらの感想を書こうか迷ったんですけど、まずは個性的なこちらの方を選びました。  この小説がどういうものなのか何度か読み返して、自分なりに考えてみるとこれは『出会い』の小説なのかな、と。  ます酒場というのが出会いの場ですし、人間お酒が入っちゃうと、どうしても弱い自分自身が出ちゃいます。社会に出て意地張って生きていると、その反動で、ふと心に隙ができてしまうことがあります。  『琥珀亭』というのは、そういう人間をやさしく包み込むような空間ではないか、と思います。  登場人物で気になったのは真輝ですね。  この人だけ、なんか蜃気楼みたいにほわーっとしている印象なんですよ。  簡単に自分を見せないタイプってのはわかるんですけど、不思議な人。ほかの登場人物とにおいが違うんですね。携帯小説ではあまりいないタイプの大人の女性かと。  余談ですが、僕は酒は弱くないですが、あんまり種類は知りません……。  チューハイやワインくらいですか。ワインではドイツの甘口ワインとか好きです。ただ、酒の種類に関しては素人で、小説に出てきたカクテルほとんど知りませんでしたからね(汗)。知っていたのはオールドパーくらいです。  こういうお酒にたいする博識が、この小説を色鮮やかにしているのでしょう。  いい時間を過ごさせてもらいました。  今度時間があったらファンタジーの方も読んでみたいと思います。
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