紅屋楓

悪役令嬢は入門者をもトリコにする。
四十回もの転生を繰り返す主人公・アメリア。 その上、転生するといつも愛する男性に不幸が降りかかる。 かと言って近づかなければ自分の胸が張り裂けるばかり。 他の男性と家庭を持ったこともあるけれど、やはり心から愛することができない。 相手が彼ではないから。もう一度愛する者を失うのが怖いから。 また転生した先には必ず愛した彼がいる。 ハッピーエンドまっしぐらなはずの設定は、どう足掻いても幸せな結末にはならない。 悪役令嬢というジャンルわけになるようです。 個人的には、このジャンルにあまり造詣が深くないため、(近頃は漫画広告などでよく目にします)あらすじにある『ヒロイン→卑屈 婚約者→非情 婚約者の付き人→非道』の三拍子が苦しくて辛い。 何より今回、転生した姿というのが互いに千年前の一番最初の容姿に酷似しているというのだから驚き。波乱の予感。 そして細やかな描写。キャラクターの言動、容姿に情景描写など中世ヨーロッパを思わせる筆致も見事です。それでいて小難しい専門用語らしきものもなく、いい意味でライトに読み進められる。 特に語りについてはキャラクターそれぞれの心情が素晴らしい。アメリアの苦悩、『本当彼女』を知らされたウィリアムの驚き、腹に一物抱えたような怪しいルイス……そして心優しいハンナ。 アメリアが本当は優しいこと、彼女の使用人たちがそれをよく分かっているだけに、悪役令嬢に徹する彼女が切ない。 いい子が滲み出てる気がしてならないよ。 私も海外を舞台にしたものを書いていますが、見習いたい箇所が多々ありました。 引き続き、追わせていただきます。 イベントの掲示板にて、作者様はとても謙遜なさっているのでは?
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 感想ありがとうございます。 いいえ、いいえ、本当に謙遜などではございません。以前私のレビューイベントに楓様が作品をご応募下さり、レビューさせて頂いたことがありましたが、その描写のなんと上手いこと。僭越ながら☆5を付けさせて頂いたと記憶しております。  ですからそんな方にレビューして頂くとなっては、もうへりくだりへりくだりでもしなければ私の心が持たないのです。  正直どのようなレビューを頂けるかドキドキしておりましたが、一応のところ序盤に問題は無さそうということがわかり安心しました。  もし宜しければ引き続きお読み頂き、数ヶ月後でも構いませんので、是非シナリオ構成についてもご助言頂けると

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