水分秀二

ああ、もっとそこが読みたいのです!
大正ミステリーと銘打ってある通り、描かれている描写や使っているカタカナ、かんばせなどの用語から、小説に今とは違うレトロな香りを漂わせ、私もその場にいるような感覚を覚える程でした。 特に前半の依頼の部分、それからカフェーでのやり取りまでの描写が丁寧で引き込まれました。ただ、そこまでで8ページほど使ってしまったからでしょうか。起承転結の転と結に当たるであろう、事件と解決が3ページほどしかなく、字数制限のために駆け足になってしまった印象を受けました。 もし、わざとそうなさっていたのであれば良いのですが、読後感は「え? これで終わり?!」でした。ミステリーとのことでしたので、個人的な好みですが、事件からの解決の部分をもっと味わいたかったです。 例えばですが、特殊な能力のある探偵が、事前に現場の下見をし、事件に備える流れですが、この部分の情報がもっと欲しいと思いました。 妄想コン用であれば、探偵の能力への疑問は妄想ということで置いておくとして…その能力で、現場で何を見たのか、それを元にどんな推理をしてあの作戦をあの時間帯、あの場所でしたのか、など名探偵であり迷惑探偵の二面性が窺えるような説明か描写があるともっと面白くなりそうだと思いました! コンテスト用だと字数制限との闘いだと思います。その制限の中、溢れる情緒を表現した素敵な作品でした。ご紹介ありがとうございました!
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水分秀二 様 とても丁寧な感想をいただき大変嬉しく思っています。 大正時代の雰囲気を感じ取れるよう(かつ分かりにくくならないよう)心がけたので、そこを感じ取っていただけて良かったです。 ご指摘の部分についてですが、かなり駆け足な自覚はあります(-""-;) 最初は下見に行くシーンもあったりしたのですが気がつけば消えていたという有り様でして。 もともと、知成が何かを"視る"部分は描写するつもりがなかったからなのですが、読後に満足感が足りないというご指摘を戴いたので、そういったシーンを付け足すことも検討してみようと思います。 大変参考になる感想を有難
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すみません、完全に一読者としての好みですので、きざしよしと様が試行錯誤の上この形になったのであれば、これでいいと思います!読者がどういった感想を抱こうとも、最後はその作品は作者のものだから、譲れないところは譲らなくていいと私も言われたことがありますので。 でも、そこまで書きたくなるほどこの作品が面白かった、そしてもっと読みたかったと思ったことは事実ですので、どうかお気を悪くなさっていないことを祈っております。 この度は私も大変勉強になりました。ありがとうございました!
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