紅屋楓

物語の幕開け
第1幕、ようやく読了いたしました。 以前のレビューでも書いた記憶がありますが、転生を繰り返す度に巡り会う男女という設定が、まず好みです。 設定は色々と異なりますが、ふと恩田陸先生の『ライオンハート』を読み返してせいかもしれません。 そして個人的に作者さま、すごいなあと思うところが2つ。 ①世界観の構築 本作は実在するものでなく、作者様の手作りなのですが、設定・名称(地名・人名)なども丁寧に練られており、興ざめすることが無いのが良いです。 現代社会ではなく、中世らしさのある世界観は知識とオリジナリティが必要となります。 そこも上手く融合されており……さすがですね。 ②キャラクターたちの扱いに長けている 本作を読んでいて目にとまったことの一つが登場人物(ネームド)の多さです。 貴族の話なので、お付きの人々がいるのはもちろんですが、よくこの人数を扱いきれるなぁと感心しきりでした。 その一因は私自身がキャラクターを多く扱うのが苦手というのもありますが…… 既存キャラクターならともかく、いちから作るとなると、本作と同じ人数は到底扱いきれません。 そこを踏まえた上で、他のレビューにもありますが、「嫌なキャラクターがいない」というのは大きく、珍しいとも思います。 キャラクター数の多い壮大な物語となると、一人くらいは好き嫌いがあっても不思議はないと思いますが。 なので、個々でキャラクターは立っていながらも彼らがとっつきやすいのはとても助かりました。 私は相変わらず『悪役令嬢もの』には疎いままでして……そういう面でも読者に優しいなぁと思った次第です。 物語としては、まだまだ始まったばかりという印象も受けますが、このまま第2幕へ移動しようと思います。
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最後までお読み頂きましてありがとうございます。 楓さんにそう言っていただけると本当に嬉しいです。世界観の構築については全く意図してはいなかったのですが、読者様にそのように伝わっているなら良かった……。書く前にざっくりですが、一通り調べた甲斐がありました(^^ そしてそして、キャラクターの多さ。そうなんですよね、楓さんの手紙の短編ではありませんが、私も割とキャラ多めのお話しか思いつかないたちでして。長編も長編になってしまうんですよね。キャラの書き分けは気を付けているつもりなので、扱いに長けていると言っていただけて光栄です。 嫌いなキャラがいないというのは、自分の好きなキャラだけ書いていると

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