どこまでも美しく繊細な描写
 さっそく拝読いたしました。最後まで読ませて頂きました。  相変わらず美しい文章ですね。本当に映画を見ているようです。独特の雰囲気が漂ってきて、その場にいるような心地がいたしました。  台詞も相変わらず素敵で、この作品自体が名言集であると断言できるほど一文一文が深く重みがあります。本当にキャラクターを愛していらっしゃるんだなと言うことが伝わってきました。  ストーリーも、この作品はこれで完成品かなと思います。ここはもっとこうした方が盛り上がりが~などと無粋なことはとても申せません。国の文化についてもよく調べていらっしゃるのか、街並みや景色がありありとそこに存在しています。匂いや感触まで感じさせるような臨場感がありました。御見それいたします。  ですがですが、今回のレビュー、ここから辛口でいかせて頂きます。文自体は素晴らしい。ストーリーも良い。のですが、やはり視点のブレが気になりました。本文引用のネタバレになってしまうので、コメント欄に書かせて頂きます。 (続く)
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以下P55の引用です。私の視点の解釈を()内に書かせて頂きました。ご確認下さい。 *  五十を待たずして孫ができたとは参った……と、そう言っていた割りに両親はとても可愛がっているようだ。(グレン一人称)彼女は、いくつか二人の話を聞かせてくれた。(グレン一人称?三人称?)そんななかでグレン・キースは何気なく独り言ちた。(三人称) 「これ……弾けるんじゃないかな」 「えっ?」 「君のパパ、ヴァイオリンを演奏できるんだ」 「本当にっ!? そんなの知らないっ」  クラーレットが声を上げて瞠目する。「映画好きだからな、押さえてると思う。多分」家に帰ってねだってみるといいと言った。(グレン一人称?三
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レビューをありがとうございます。 元は前作のまま終わらせようかなと思ったのですが、幸せにしてあげられたらなという思いから続きを書いてしまいました。 台詞や文章にも「素敵」、「深く重みがある」など、たくさん褒めていただけたこと、とても嬉しいです。 そして仰るとおり、ジルベール主役の物語はこれで完成品となります。 人称(視点)のブレに至っては、まったくもってその通りです。 実を言うと、本作は前回同様三人称で書いたものでした。 (以前は一人称ばかりで書いていたもので……) 挑戦したのはいいもののなかなか慣れず、またグレンとのやりとりの中でクラーレットの心情を書きたいなぁと思っていたので、ここは「」に
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