中田愛生

気がついたら朝でした
随分と字数の多い作品だったので、仕事の合間や休憩を使ってのんびり数週間ほどかけて読むつもりでしたが、100ページ超えたあたりから読むのがやめられなくなって徹夜してしまいました。 オイラの仮眠用休憩時間を返してください(笑) 第一部の恋愛模様は若さはもちろん、学校や友達が背景にあるが故の面倒臭さといいますか・・・ 尊さを捨てきれないだけの無意味な純愛、常に無粋で余計な首の突っ込み方ばかりの根本会の面々、当時は女の気まぐれと形容するしかない不可解なマコト。 この辺りはオッサン読者のオイラにも若い頃を思い出させますね。 思い通りにならず振り回され続ける展開に、気付けば同情していました。 そんな哀れみを抱きながら読み進めること数時間、第二部のタクヤは主体性を持っていて、彼を応援したい気持ちが強くなります。 まるで俊輔のように。 ・・・つまり、オイラは途中までしかタクヤに感情移入できませんでした。 しかしそれは、タクヤとは異なる考えを抱いたということ。 レビューとしてまとめると、最終的な感想は人それぞれになると思いますが、タクヤを見つめることで読者に何かを感じさせるだけのパワーがある作品でした。 開くのを躊躇いかねない長編ですが、引き込まれること間違いなしです。 僅かでも興味が湧くのなら「とりあえず」でも何でも読み出すことをオススメします。 ただし火がついたらもう寝られませんので覚悟してください(笑) そりゃあ面白いんだから、もうしょーがない。 ※レビューとしては以上です。 以下、ネタバレ無配慮の個人的感想。
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※以下、ネタバレ無配慮の個人的感想 第二部に関しては上でも述べましたが、オイラは最後まで感情移入し続けることはできませんでした。 オイラは鍋を囲んだ時からラストまで、俊輔とほぼ同じ考えを持っていたからです。 つまりタクヤを応援する気持ちは、物語が進むにつれ「そうじゃないだろ」という落胆に塗り潰されていきました。 たぶんオイラは頭がおかしい、作品の言い回しでいうとズレてる側の人間なんでしょうなぁ。 逆にタクヤの思考の方が理解に苦しむほどに。 マコトが他の男とホテルに消えていくシーン。 オイラはあのシーンでマコトがもっと好きになりました。 他に資本主義社会での生き方を知らないマコトのパパ活は
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