小松菜 雅楽

綺麗なバラにはトゲがある。それも猛毒の。
献身とは何だろうか? 身も心も貴方に捧げる… なんて言い方が不変の愛を貫く表現としてよく用いられるが、 本当にその人が誓いが真かは、言葉だけでは分からない。 だから、その誠意を見せてもらうために、人は試練を与える。 それは物であり、事であり、肉でもあり…形は色々あるが、要は真の愛を与える様に命令する。 一見真っ当に思えるこの試し方。 残念ながら一つ問題がある様に私は思える。 その捧げた物を、相手がお気に召すかどうかは差し出すまでは分からない、という点だ。 何をもって愛として受け取るか? 何を真価として献身と受け取るか? 答えを明かすことができない試練である以上、試される物はギャンブルの如く相手の手中にある運命にあたりをつけ、その是非に審判が下されるまで身を引き裂かれるのだ。 ーーーーーーーーーーーー 世の中、美味い話程怖いものはありません。 表題しかり、『ただより高いものはない。』しかり、高時給のバイト先しかり…この手の物は枚挙に暇がありません。 本作の主人公も例外なくその一人なのですが、彼女の場合は少し特殊の様で、九割九分恵みの雨を、 否、歓喜の露を受けています。羨まけしからんことこの上ないです。 では、あと一分は何なのか? 人によっては思わず口元が緩んでしまうラストが待ち受ける、涙と蜜で溢れる交差劇をお楽しみ下さい。
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いつも熱いコメントありがとうございます。 テンションが上がります! 人を信用することが出来ない人間が、何を以ってようやく信用をすることが出来るのか。どこまで試すのか。 試される側は、まさに身を引き裂かれる想いを味わう事になります。 試練に対する回答は、試す側の納得のいくものでなければならない。試される側は、その回答をも求め、足掻き続ける。 美味い話に潜む猛毒を解毒することは、困難を極めます。 濡れ場の奥に潜ませたテーマへの素敵な解釈に、深く感謝いたします。 深い読み込み、ありがとうございました!
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返事遅くなってしまい、申し訳ありません。 官能、と聞いてこれは読まずしてどうするよ!? と、思い一読させて頂いたのですが… 別の方のレビューにもある様に濡れの表現が上手い!! 主人公の喘ぎ声をほとんど挟まずに、蜜溢れる情事を表現していくのは、エロを書いている身としては衝撃を受けました。 ポラードさん、エロの間口をもっと広げてみませんか? 共にこの世界をエロ色で染め上げてやりましょう。 エロは活力。世のため人のため、です。 本作で一つ気になるのは、主人公を虐め…鍛えてくれた刃矢菜さんのこと。 あの社長の側にずっといるであろう彼女は社長とどういう関係なのか? 単にビジネスパートナーなのか?
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