moco.i

時間が経つのを忘れていました
拝読いたしましたm(__)m まずは14日目お疲れ様でした。 17000文字の物語を一気に読みました。ずっと昔、まだ時間がたくさんあった学生の頃に一冊の本を何度も読み返しながら、それぞれの登場人物の感情を一生懸命探っていたことを思い出していました。 人間は弱いものだと思います。だから常に『IF』を考えてしまう。目の前にそんな『IF』が叶うチャンスがあれば彼女のように私は迷うことができるのだろうか、じっくりと考えることができるのだろうか。あんなに潔い決断をくだすことができるのだろうか。 情景描写と心理描写、どちらも巧みで引き寄せた読みたい気持ちを放してはくれず、限られた1時間の休憩時間はあっという間に終わっていました。左手に持ったベンダーのコーヒーカップの蓋を開けることもできずに、目の前のサンドイッチの包装をとくこともできずに物語の中に入り込み、考えさせられる哲学的な要素も含んだ作品でした。 『病も含めて慎太』そう言い切った彼女の潔さと、どこかで誰かが彼の代わりにと考えることができる冷静さに憧れたり、それでもし慎太がいなくなったら鹿乃子は自分を責めるんじゃないかと考えたり。 奥の深さに圧倒されながら、美しく綴られる文章たちに溜息が出ていました。 本棚を漁って文豪達の作品を読みたくなる、記憶の呼び水のような作品をありがとうございました。
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moco.iさん、レビューありがとうございます。 この作品に深い思い入れを寄せていただけて、とても感謝いたします。文豪とは遠い存在ですが、思い出せる一作と言っていただけて光栄です。 クリスマスの奇跡、というキーワードから広がったストーリーでした。どんな奇跡が起こってもよかったはずですが、鹿乃子という人物の弱さ、強さの両面から、あの終わり方となりました。 書き直したら、変わるかもしれないと思うラストでもあります。 奇跡が起きなくても、私たちの前に来た「IF」に、答えが出せるといいなという、理想でもあります。 読了ありがとうございました。
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