待宵

不倫ものと一言で纏められない深さに感服
よくある不倫ものとは一味違って、思わず唸ってしまう作品。 読んでいると仄暗さが纏わりついてきて、主人公の息苦しさと世間一般の倫理が自分の中でぶつかり合う感覚がしました。官能小説的要素もありますが、秀逸な文章力が作品をそれ以上の高みに押し上げ、文句なしのヒューマンドラマに仕上がっています。 あとがきも作品の一部になっていて面白い。短編では勿体ない、主人公視点と同僚視点とで交互に書き綴って長編にしてもいいぐらいの完成度でした。この短さで、よくこれだけ深く書けたなと感心します。 完結おめでとうございます。楽しませてくれてありがとうございました。
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読了に併せ、素敵な感想まで恐縮です。 作品より素敵じゃないかと思える感想までいただいて、泣いてしまいました。 短編だからこそ、一文、一言に、無駄を排除し、言葉に意味を持たせて込めました。そこを汲んで読み取っていただけたこと、本当に嬉しく思います。 短編では勿体ない…その言葉こそ勿体ないくらいですが、調子に乗って長編を書いてしまいそうになりました。 何か一つでも、お一人にでも、ほんの少しでも感じていただければ―― 深く書けたと感心していただけたのであれば、きっと待宵さんには何かお届けできたのかな。だったらいいな。 拙い部分もあったかと思いますが、楽しんでいただけて幸せです。 おつきあい
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