格調高い真実の愛
 ネタバレ含みます……。レビューというか、思い切り感想です。  素晴らしい物語でハラハラ・ドキドキの連続でした。心揺さぶられました。  特に、アレックスがロバートとの死闘で瀕死の重傷を負う件のシーン、それでもクリスティーナのことをひたすらに思いやり、クリスティーナもまた……。  胸が痛くなるほどでした。  最初は、こういってはなんですが、ふつうのパロディかな、なんて思いつつ読み始めたのですが、無私の愛が細やかに、格調高く描かれていて、どんどん魅了されていきました。  あまりにもお互いを思いやる気持ちが強くて、じれったいところもまた、魅力です。過程では早く打ち明けてしまえーと叫びたくなりましたが 笑  クリスティーナのはかなげに見えながら(その原因となった過去は後に明かされます)芯の強いところも、文句なく描けていて、アレックスの愛が必然なのがよく理解できます。  登場人物が(いや、人物だけではないですけど 笑)みなよく練られていて、ブレがなく、それぞれに魅力的です。特にケーニヒの威厳と深い愛がずんと響きました。カケスさんもかわいい。  個人的には、天敵のようだった狩人のロバートが、おそらくアレックスとクリスティーナの真実の愛に打たれて、二人を手助けしてくれるシーン、大好きです。こういう転換を全然不自然でなく描けるのは、すばらしい技量だなと思いました。  全体として、起伏にとんでだれるところもなく、細部まで行き届きながらダイナミックで、本当に素晴らしいです。  自分もこういう物語を書いてみたい……なんて、でもこれだけ練り上げるのは並大抵じゃないなぁと思わされました。  およそ10年をかけて書かれたんですね。それだけの重量感があります。最後は本当に良かった。どうなるんだろう、バッドエンドだったら抗議しよう(笑)なんて思いながら読んでいました。二人の再会までの過程も、しっとりと美しく、心に沁みます。  本当にありがとうございました!   
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仁矢田 美弥さん 丁寧な感想、ありがとうございました。 格調高いなんて言って頂いて…!(っω・。`) 正直、物語全体を通してうだうだ悩む場面が多くて、脱落してしまう読者さんも多いのではないかな…と思っていまして…。だれるところがないと言っていただけて、ほっとしています。 キャラに関して、よく練られていると言って頂けて良かった…。 死ぬまでに完結できたらいいや、くらいの緩さでライフワーク的にちまちま書いてきたものなので、登場人物それぞれの普段の生活など、本編外の部分も長年妄想したかいがあったかもしれません…笑 特にケーニヒに関しては、思わずこうべを垂れたくなるような貫禄と威厳を目指して頑張り
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