白井米

なかなか更新できないので、フォロワーさんへのお礼で小話ひとつ。 コメントに入れてありますので、後日談18読了後にどうぞ。
7件・2件
『ピアスの話』 「結人ってピアスいつ開けたの?」  いつものように休日ソファに並んで寛ぎながら、結人の耳を見つめる。結人は「んー」と少し悩んでから「高一の時かな」と答えた。 「なんで開けようと思ったの?」 「なんか言うのちょっと恥ずかしいけど、単純にかっこいいなって思ったんだ」 「周りの人で誰がつけてた?」 「周りの人っていうか学校の先輩、かな。うちの高校ゆるいって話したと思うけど、先輩もピアス開けてる人けっこういて、いいなーって」 「そうなんだ」  結人の高校に行ったことはないが、結人がかっこいいと思うような人というのはどんな人なんだろうと少し興味がわいた。ただ、先輩ということはもう卒業し
7件
「ピアスって病院で開けるんだっけ?」 「俺は自分で開けたよ」 「そうなの……?危なくない?」 「別にちゃんと冷やして消毒すれば平気だよ。俺そんな耳たぶ厚くないし、ピアッサーでガシャンって」 「……痛そう……」  ピアッサーがどういうものかは見たことがないが、ガシャンって耳を挟んで針が刺さる音だよなと思うと想像だけで痛い。 「一瞬だよ」 「でも痛いだろう?」 「まあチクッとはするけど、一瞬だって」 「僕には無理だな……」 「友晴さんが開ける時は俺がやったげるよ」 「開けないよっ!やらなくていいし」 「え?今開けたいっていうことかと思ったんだけど」 「違うっ」 「かたっぽだけでもいいと思うよ?」
8件

/1ページ

2件