ともなり

上質のおとぎ話
変に飾り立てた描写も無く無駄に難解な設定も入れ込まず非常に読み易い作品でした。素直な作風は読み手を選ばず児童文学としても通じるのではないかと思います。 特に二つ目のエピソード(猫と老人の話)は完成度がとても高く後半の四季の描写や唐突な終わり、終わった後の猫の様子など切なさに溢れていました。 風車の伏線もかなり効いていたと思います。 ただ最初のエピソードについては(これから明かされるかもしれませんが)色々不自然な点を感じえませんでした。 蛍原様の事を語る時に先代は戦では無く情報戦を主にし忍びに育成に力を注いでいた事が語られていますが、情報戦に特化した忍である萩が(先入観から)情報を大切にしようとしていない描写が多い事に違和感を感じました。 情報の真偽はともかく、その情報が出てきた事に意味を感じる必要はある様に思えました。例えば ・情報戦で国を守ってきた先代が探りもしなかった神使いの情報に今になってなぜ焦点があてられたのか。 ・山二つしか離れていない(多分自国領)のに戦力になる可能性があると各国が争奪戦を始るまで保護しようとしなかった理由は何か。 ・逆に今になってそう言った情報がとりだたされてきたのは敵国の忍びが流した良からぬ情報なのではないか。 ・妖術うんうんはともかく、何かしら民衆にそう思わせる良く出来た仕組みを扱った者が居るのではないか。 などなど考えても良いかなと思いました。 また、情報戦が特異な蛍原勢としては、神使いなど存在しなかった、あるいはすでに血脈が建たれていた、まがい物だった、敵国が流した誤情報だった、などの情報をばらまく事を身柄確保より先んじて行う事も出来たように思えました。 そして詐欺神主の入れ替わり劇がかなり強引に思えました。 お祖母ちゃんの例から、お父さんが詐欺師の前で神を見せてしまえば詐欺師は退散した可能性があそこで示されてしまっています。 お父さんも詐欺師に村を渡せば今後村が干ばつに襲われる事を知っていましたから村人を守ると言う意味ではお父さんは仕事を放棄してしまっています。 そして神主が変わって以降ずっと雨が降らない事に対し、村人は何がきっかけかと考えれば神主の交代が先に思い浮かぶはずです。となれば神の怒りを買っているのは今の神主だと考えるのが妥当だと思います。 その辺りの不自然を改善されるともっと素晴らしい作品になると思いました。
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感想頂き、ありがとうございます! 正直な感想と、ぺコメでの貴重なご意見、本当にありがとございます! とても参考になりました。第一章は話の軸をブラさない程度に練り直そうと思います。 あと、個人的な事なのですが… カイウサギについて突っ込んで下さりありがとうございます!!! 「気付く人居ないだろなー」と思いながら書いた伏線をまさか…! 実は、”赤血”はとある御伽噺が(これは後に明らかにします)、椿は他のとある古代神話に登場する兎が元となっています(隠れ伏線です)。 その兎には近年「突然変異(アルビノ)」説がありまして… (最終回に繋がる話なので、何の神話かは控えさせて頂きます! でも言いたい!!
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神話のうさぎと言えば海を渡るお話が有名ですがあれかな~なんてワクワクしました。 今後も応援しています!
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