三上優記

レビュー
遅れて大変申し訳ありません。三上です。遅すぎるかもしれませんが、レビュー書かせていただきます。 ・発想が美しい。  →死者の国に送る手紙、という発想が素敵です。1回だけという点も、切ない。あの世から来る手紙を届ける配達人という仕事と主人公の立場とのオーバーラップも、物語に深みを与える設定として良いなぁ、と思いました。 ・文章が読みやすい。  →1つ1つの文章が読みやすく、話の流れを追いやすかったです。今何が起こっていて、どういう状況かが分かりやすく、情景を想像しやすいと思います。またいわばネタばらしの部分を最後に持ってきており、構成として工夫されている所が良いと思います。 読んでて個人的に少し気になった部分や引っ掛かった部分としましては……。 ・感情の論理の不自然さ  →全体的に感情の流れや論理がかなり引っ掛かりました。特に死者の手紙を受け取った人の反応に強烈な違和感を覚えました。自分が大切に思っていた人からの手紙が届いたら、戸惑うことはあっても怒ることはまずないのでは? と僕としては思ってしまうのです。 例えば憎んでいた人から手紙が届いたならあの反応は頷けるのですが、友人や家族といった愛していた人からの手紙ならば、むしろ中身が気になったり、読みたい、嬉しい、と思う方が、感情の動きとして起こりやすいと思うのです。なので12ページ目の女性の言動や1ページ目の佐竹さんの言動に非常に違和感を覚えました。 何か彼女たちが、彼らの死を受け入れられない理由や手紙を拒絶する理由があるなら、その部分を描いてもらわないと共感することはかなり難しいと思います。 他にもいくつか感情が共感しにくい部分もありましたが、とりあえずこの点を上げさせていただきます。 話自体は悪くないと思うので、感情の流れをより自然にするだけでもかなり良い作品になると思います。 遅くなってしまい、本当に申し訳ありません。優秀作品選出おめでとうございます。 イベント参加ありがとうございました。
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