有栖川 露陰

岩波文庫の小説『ラデツキー行進曲』(上下巻)を買いました! ずっと前から読んでみたかった小説でしたが、こんな渋いニッチな作品が(失礼)まさか書店にあるとは思わず嬉しいです! 『ラデツキー行進曲』は、フランツ・ヨーゼフ帝治世下の19世紀半ば~20世紀初頭のオーストリア=ハンガリー帝国を舞台にした歴史小説です。 主人公は、偶然の手柄で貴族になった騎兵将校の一家3代。 オーストリア=ハンガリー帝国の貴族軍人の生態とオーストリア=ハンガリー帝国軍のことがいっぱい勉強できそうです。 『皇国の守護者』『軍靴のバルツァー』が好きな19世紀戦記ファンの私にはたまりません! 騎兵将校になれるのは実家の牧場で馬を調達できる貴族だけ、とか19世紀ヨーロッパの将校文化、軍事文化が学べるのは嬉しい限りです。 (しかし、騎兵の下士官、兵は平民のはずですし将校以外の騎兵のリクルートってどうなってたんだろう、軍馬育成、調達ってどうなってたんだろう、と新たな疑問も出てきます) いまから読むのが楽しみですし、拙作『黎明のカイゼリン』にどう活かすか楽しみでなりません。
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ナポレオン戦争で活躍したネイ元帥、ミュラ元帥も騎兵出身ですが彼らはプチブル平民なので実家から軍馬を調達出来ない筈ですし、 映画『遥かなる戦場』で描かれるクリミア戦争のイギリス騎兵は、一兵卒=食いつめた貧民、下士官=庶民のベテラン(たぶん労働者階級の出身)将校=貴族・ブルジョワ って感じです。将校は軍服は勿論、軍馬も自弁。馬丁も雇わねばならない。 下士官と兵は軍服、軍馬ともに官給という違いなのでしょうか? すると下士官から将校に昇進する人は稼いで軍馬も自前で調達出来るようになっている、ということなのか??? 下士官、兵に馬丁は必要ないのかな? と疑問が次から次へと湧いてきます。

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