布原夏芽

過ぎてしまえばあっけない夏
タイトルの「逝け」の意味を噛み締めさせるラストシーンが印象的でした。 父を呑み込んだ後も姿を変えない大海のように、囚われていたものを手放したわたしもこの後は感傷を引き摺らず生きていくのでしょうか。 夏真っ盛りの渦中ではくらくらするような陽射しが強烈なのに、秋風が吹き始めてしまえばたちまち薄くなってしまう夏の記憶が、地の文で克明に描かれていて惹き込まれました。
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布原夏芽さま このたびは拙作をお読みくださり、ありがとうございます。 過ぎてしまえばあっけない……たしかに夏とはそういうものかもしれません。しかしあっけない中にも、きらりと光るもの、心に残るものを表現することができれば幸いです。 タイトルは後づけで考えましたが、自分でも気に入っています。情景描写は力を入れていきたいところですので、このたびは自信につながりました。ありがとうございました。
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