三葉さけ

人間くささが良かったです
すずの感傷に流されない覚悟が強くて綺麗ですね。 最初の感想がそれで、そのほかにも何となく良いな、と思った部分が最近になってわかったので書きます。 憎んだとしても修羅になりきれず、絵描きの矜持を捨てきれないから技術をまともに教えてしまう。怒りの感情と理性のあいだを揺れ動いて、才能を認めたくないのに認めて、試験に行かせることを選択した、中途半端で矛盾している先生がとても人間くさくて良かったです。
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象の居るさま 重ねてお読み下さって、そのうえにご感想までいただきとても幸せです。仰るとおり、先生は結局修羅になりきれなかったのですよね。いろんな取り方はできる作品ですが、そこを含んで、自分に蹴りをつけるために自死を選んだ……という筋書きなのかなあ、と、書き手も思うところがあります。そう考えると、やはりわたしは小説を書く上で書きたいのは「人間の不条理・矛盾」何だなと改めて気づけました。 感謝申し上げます!
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