少年は感情で考えることを知らないが、いつだって愛情に囲まれていた。
 巧みな描写力、繊細な感情の機微を美しく描きながら、物語自体は鋭く人間の本質を突いていく。そんなドラマの数々に惹かれ、ただいま作家読みの真っ最中です。  作者さまの作品には共通の用語/人物が絡んでいるため、通し読みをしていくと全体の人間関係がほんのり見えてきてニヤリとできる箇所が増えますが、個々の作品はそれだけで完結しておりますので、どこからでも楽しめることも魅力です(みんなも一緒に作家読みしようぜ!)  主人公の魁について僭越ながら捕捉をさせていただきます。  彼は「感情が理解できない」と人々は言いますが、正確にはそうではないのです。彼はあくまですべてを【論理的に見て考えて判断している】だけなのです。だから、愛情や怒りといった感情が存在することは理解しています。  私たちの多くが思考や行動規範に【感情】を挟ませてしまいます。それによって一層相手を思い遣ることもできますが、一方で筋が通らなかったり、愚かな行動をとることもあります。魁は決して感情を挟まないで物事を見ているため、周りの人がどうしてそんな言動をするのか理解できないのです。  彼自身は自覚していないのかもしれませんが、彼の行動の端々には確かに家族や周囲への愛情と思しきものが見受けられます。むしろ、余計な私情を挟まないからこそ、常に真っ直ぐに人々を励ませるのかもしれません。私にはこの上なく優しい人物に見えました。  彼の目を通して見ることで、読者は普段人々がどれ程【感情】というものに拠って考え、筋の通らない行動を取っているか思い知らされます。それは誰かを傷つけたり、かけがえのない命を失う結果になるかもしれませんが、それでもとても尊いものなのだとこの物語は感じさせてくれました。  他人を責めることは絶対にしないけれど、自分のことは縛り付けていた魁。それを間違いだと、そんなことをしなくていいんだとはっきり口に出してくれる人物の姿を見て、胸が締め付けられずにはいられませんでした。切ないけど、温かい。理不尽だけど、優しい。そんなリアルな矛盾を孕んだ名作でした。  魁が最後に名前を呼びながら花冠を作るところで涙が浮かびました。「そうじゃないw」と笑いそうになるものの、その行動に魁の何もかもが現れているように感じたからです。  ただの感想になってしまいました笑  素晴らしい物語をありがとうございました!
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いずひささん……!!✨✨✨ レビューありがとうございます!! なんという渾身のレビューでしょう……小説書くのに匹敵する苦心と熱量で書いて頂いたのではないでしょうか😭 こんなにもこの作品のことを考え、そして筆を取ってくださったこと、何度お礼を言っても自分が納得できないくらい嬉しいです😭😭😭 他の作品も読んでくださり、リンクにも気づいてくださっていて……ひとえに私の芸の乏しさ、創れる世界の狭さの現れなのですが、楽しんでくださっているなんて本当に光栄です😭✨ 「紫」のレビューも本当に本当に素晴らしかったのですが、こちらも物凄く深く分析、考察されていて……! うわあああ確かに!魁は意外とロ
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ご確認ありがとうございます! そんなに喜んでいただけると思っておらず、なんだか恐縮です💦💦 すでにレビューが沢山付いているようでしたので、他の方々が触れていないところを述べたいなと思ったらただの感想になってしまいました(;´∀`) 好き勝手述べてしまいましたが、解釈が大きく外れてはいないようで安心しました。素晴らしい作品でしたので、1000字では足りないくらいです笑 それでも、これからこの作品をご覧になる方にすこしでも魅力が伝わっていれば幸いです。 心に響く素敵な作品をありがとうございました!
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