泣きました。
小学生の時の友達が亡くなった。その訃報を聞くまで、主人公・麻衣はクラスメイト・朋子について、20年もの間記憶の奥にしまいこんだままだった事を思い出しました。その存在と、ある一冊の本のことを。 心にひっかかりを持ち、それまで彼女の事を忘れてしまっていた申し訳なさや後悔とともに、朋子の追憶に触れるように、麻衣は「ともちゃんの冒険」のページを捲ります。 そこで触れたものは、穢れ無きストーリー、純んだ世界観、そして、朋子からのメッセージ‥‥ 読み終わり、この小説は麻衣・朋子の双方から感情移入し、そのどちらからも切なさで涙が出ました。 この作品で知った、「取り返しのつかないこと」も「偽りない勇気や憧れ」も、これからずっと生きていく中で忘れてはいけない。生きるのは、他の大切な人たちの夢でもあるのかもしれないのだから。 そんな決意を密かにしてしまったのでした。 泣きました。感動の短編小説。超おすすめ。

この投稿に対するコメントはありません