小池正浩

 メタ批評&メタフィクションの拙作、先日ようやく第一の事件(?)がめでたく解決を迎えました。やっとこさ一段落終え、第二部へ突入する前に必要な前段階の作中作を少しずつ挿入し、毎日アップデートしていっているというところです。この挿入作の短編じたいは、もうずいぶん以前から公開している完結作品を多少、ほんとうにちょこちょこっとちょっぴりだけ、せっかくの機会だからと加筆修正しながら長篇にインストールじゃないですけど、作品内にとりこんでいます。これが、次に展開するディスカッションの前提にも、ストーリー全体と作品テーマを象徴する要素にもなる。けっしてサボっているというわけではありません。  で、しばしラクできるあいだに(ってほぼほぼサボっているといっちゃっているのにも等しいですけど)、他作品の連載を進めようかなと。ほかにいくつも新たに開始したいシリーズ物の企画が、じつはひそかにひかえていたりもするんですよね。今年はじめた連作もだいぶ間があいたことですしね、ホラーテイストの青春小説も密室物にこだわった本格物も、更新がしばらくストップしたまま。ですので、その間になんとか、ひとつひとつ着実に順に進めていきます。  ということで、まずは第二弾ぶっ放しておきました、実況中継ふう実践編かつ実験作の実弾を一発。ショートショートと銘打っときながら、ファーストショットは文字数・ページ数ともにぜんぜん掌編になってなかったという……反省。キャラクター性はともかく、それとなくブラウン神父譚みたいな内容の話になって、読者数・本棚数はともにぜんぜんでも自己満足はしていたのですが、いかんせん、長さがね長さが。今回はSSのワンアイディア物っぽくなり、しかし、しかも、ちゃんとしっかりひとひねりできてめでたしめでたし、となったかどうかは読んだ方のご判断しだい、ですけど結局。  さて、次にとりかかるべきは動機の謎解きを主眼としたシリーズの第二話になります。都筑道夫や松本清張の方法論を継承しつつ批判的に乗り越え、論理的に再構築と刷新を試みてみようというコンセプトの挑戦。なので、前回は社会派のパターンにある程度なぞらえながらも社会派が逆に不足しがちな部分、描くのが不得意な部分に焦点をあてましたが、次回はまたがらっと一風変わったホワイダニットのお話になる予定。といった感じで批評のほうも、すぐにでも再開できるでしょう。
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