Regen

The marriage of true minds
私事で恐縮ですが、映画「マイ・フェア・レディ」が好きなので、タイトルを拝見した時から、ドキドキしていました。 私がこの映画を好きなのは、年の差が大好物ということもありますが、「年上」の予想以上に「年下」が成長するので、「年下」は「年上」の鼻持ちならない高慢な思考言動に苛立って愛想を尽かすか―と思いきや、そんな「年上」のダメさや弱さをひっくるめて愛せるくらいに「年下」は成熟していた―というところでしょうか。 なので、読み始めの頃は、 ルシファス→ヒギンズ教授 リジナルド→ピカリング大佐 アスター→イライザ という漠然としたイメージがあったのですが、リジナルド→ピカリング大佐は大きく違いました(笑) 甘さと苦さ、希望と絶望、豪華さと悲惨さ、大胆と臆病…相反する光と影が背中合わせになったピカレスク・ロマンでした。 (章立ての言葉はオリジナルでしょうか。格言のようで素敵でした。) 心身に傷を負った登場人物が、その痛みを抱えてどう生きていくかを描くことが雲灯さまのテーマの一つではないかと私は勝手に思っているのですが、今回も降りかかる試練と苦難の数々、ルシファスはよく耐えて生き抜いてこられました(涙) 「己の信ずるものを信じよ」という言葉には、「神は、その人が耐えられない試練を与えることはない(神は、その人が耐えうる試練を与える)」という言葉が重なりました。(ルシファスたちは無神論者ですが。) 救いとなったアスターの存在ですが、天使の歌声を持つ彼ですら、折檻してしまうくらいルシファスは天然の罪作りなモテキャラなのではないかと密かに思ったりしつつ、一番胸に響いたのは、アスターのセリフ(p104)です。 アスターの告白に、シェイクスピアのソネット116番が思い出されたので、感想・レビュータイトルの冒頭にその一節を書いてみました。 ルシファスがアスターと出会えた奇跡は、まさに天からのgiftです。 新世界、新天地で、二人がこれからの人生を共に歩んでいけることを願いつつ…まとまりのない感想で失礼しました。
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Regenさま 返信が遅れてしまって失礼しました。 完全に私の都合で恐縮ですが、いつも自分もうだめだって落ち込んでいるときに、Regenさまからとても嬉しいご感想をいただくので、本当に感謝にあふれかえっています。 引用していただいている既存の作品もとても絶妙で、「すごい、何者……!?(゚ω゚)」と、毎回楽しくご感想を舐めまわさせていただいています。(笑) 私も映画『マイ・フェア・レディ』を見てこのお話の端緒をつかんだので、同じもの共有した状態で、当小説のご感想をいただくのがドキドキします(//∇//) リジナルドは……(笑) ピカリング大佐がほんとうに紳士で惚れますよね。 ちなみに章タイ
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