watergoods

あまりに逞しい女達と愛すべき愚かな男達の物語
全て読ませていただきました。 相変わらず、お上手ですね。男と女のリアリティを極めて上手に表現した素晴らしい作品だと思います。 やはり構成が非常にお上手だと思います。安藤という凡庸で臆病な人物を男を主軸に据えることで、人体が腐り始めていくという恐るべき状況が鮮やかに描かれています。また、物語が始まってすぐに、人体が腐るという問題が提示されることで、読者がストーリーにすぐにのめりこんでいけるようになっているのも、素晴らしいと思います。 なぜ人が腐るのか、という物語の核心については、なるほどと思わせられるような、今日の社会を象徴しているような謎解きになっていて、思わず頷いてしまいました。 終盤はカオスな展開が続きますが、怖いというよりは何か滑稽な印象を受けました。さら・むいみさんの筆力の為せる業だと思います。 安藤の最期は不謹慎ですが、大笑いしてしまいました。英雄的行為だと本人が思っていても、周囲は大して興味を持っていないというそのギャップに奇妙な哀愁を感じます。 やはり女性は逞しいですね。男の刹那的な英雄行為などというものが一瞬で霞んでしまうほどの逞しさです。 男女の心理の違いをこれほど面白おかしく描いた作品はないかもしれません。生き物の世界の真理を見せられたようなそんな気分になれました。ただ、不愉快さや悲しさはまるでなく、ただ笑えるという感じでした。現実もこんなものかもしれませんね。 読むと色々な事がどうでもよくなって笑い飛ばせるような、元気になれるような、そんな作品だと思います。
1件・3件
わーー、いつもいつも本当に、素敵な感想をありがとうございます!!m(__)m あの「最期」はまさにその通りで、読んだ人に大笑いしてもらえるといいなあと思いながら書いたので、喜びもひとしおでございます。 普段はシリアスで悲惨な描写をメインにした作品を書くことが多いのですが、この作品は「悲惨だけど笑える」内容を目指していましたので、そう仰って頂けると書いて良かったなあとしみじみ思えます。いやほんと、女性って逞しいなと思います、はい!(^^♪
1件2件
正直に言って、今まで読んださら・むいみさんの作品の中で一番面白かったです。 馴れ馴れしい言い方で恐れ入りますが、あまりに男女の描写にリアリティがあるので、さら・むいみさん、人生何周されているんだろう、と本気で思ってしまうほどでした。(ホントに馴れ馴れしい方ですみません) 本当に天才的な作品だと思います。
1件

/1ページ

1件