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絶妙なバランスの作品
拝読いたしました。 AIが支配する社会の中で、人はAIの判断を受けて自分の適性を選ぶ時代。また、娯楽規制法ができており、映画や音楽といった芸術活動が推奨されない中で高校生の少年たちはまるで悪戯をするかのようにこっそりと映画を撮ろうと動き出します。 一方、その頃、かつて相棒である綾瀬という女性刑事を失った同じ女性刑事、石橋は新しい相棒嶋田と共にある傷害事件を追います。そしてその陰には仮想空間ビジネスで大きな影響力を持つハイライズ社の影が。 主人公の高校生「衛」のパートは前作「なにそれ、マジ尊いんだけど」のテイストに近いジュブナイルの爽やかな雰囲気で進んでいきます。 一方ヒロイン「石橋」のパートはミステリー色の濃い男性受けしそうな雰囲気で進みます。 そしてこれらがどう交わるのか、という構成を取ることで読者に飽きさせずに読み進めさせてくれます。 恐らく、男性が読んでも女性が読んでも共感を得られるように非常に苦心して書かれたのだろうな、ということが良く伝わりました。読みやすい文体で、柔らかく情緒的な表現が多い作品です。 最後はまさに大円団といった形で終わります。これは前作を読んでいると色々と感慨深いものがありますので、前作を先に読むことをお勧めします。
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感想ありがとうございます! こんな素敵な感想を頂けて、本当に感激しました。 二つのパートの書き分けなど色々と悩みながら描いたので、汲み取って頂けてとても嬉しかったです🙇‍♀️ そしてまさに「大円団のラストにしたいな」と思いながら書いていたので、感想を拝読して思わずガッツポーズをしてしまいました!
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