赤葉小緑

決して悲劇ではない! 大きな愛のドラマだと思いました。
物語の書き出しから、もう目が離せませんでした。 こんな書き出し読んだことがない! 物語の伏線、情報がここにギュッと集約されていて、早く成り行きを追って行きたい、そのような情動に突き動かされました。 凄いと思います! 更に、最重要人物であろう誠人が登場せず、描写されるのは主人公杏奈の日常や閉塞状況による鬱屈した感情。唯一の幸せは、夢の中で出会う一人の少年とのふれあい。そのすべてに、杏奈は何かしら不確かさを感じアンビバレントな状態で物語が進んで行く。私は、ここでも目が離せず、不安定感を感じながら読み進めました。 そして、事件。あまりにもあっけない瞬間。ここに来て、杏奈のリアルが動き始めたように感じました。 待ち焦がれていた少年との一瞬の出会いと別れ。 杏奈の全てを受け入れた誠人の笑顔。 ラストまで高校生としての誠人が、どのような人物だったのかは描かれていません。おそらくどこにでもいる、普通の少年だったのではないかと思います。そんな何の接点も無かった彼が、あの場にいたのは、やはり杏奈の夢から始まっていたと思いました。誠人の死は避けようのない、起こるべくして起こった事件に思えてなりません。 誠人の母親の言葉にも、覚悟を持った強い愛を感じました。 ラストの誠人の言葉には、単なる恋愛ではなく倫理や正義感を越えた、愛そのものを感じます。 最も尊い愛、死ぬべき私のためにあなたが望んで死んでくれたこと。 杏奈も、スカイブルーのもと強く生きてほしいと願わずにはいられません。 勝手な妄想的感想、長々と書いて申し訳ありません。 素敵なお話をありがとうございました!
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小緑さん、ステキなレビューありがとー✨❤️ 妄想的感想なんてとんでもないの。 もー、そのものズバリを書いてもらえて嬉しいに尽きる! 誠人を描くのは、意図的にやめたんだ。 そしてコロナの話は意図的に避けていたけど、これも一つの青春だから、書いておかなきゃって思ったの。 青にも色んな青があって、美しいだけじゃないブルーもある。 そういう気持ちをこんなにも読み取って感じてくれて、書いて良かったと涙が出ちゃう😢 閉塞感はどうしようもなく抱えてるよね、老いも若きも。 でも学生特有の閉塞感て、ちゃんとした青春を知ってる大人とは違うのかなって思ってて。 小緑さんに受け止めてもらえて、きっと救われる学生は多い
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秋月さん、お返事ありがとうございます。 秋月さんの小説の面白さと、自分が書く小説の難しさを感じました。出だしの部分は、衝撃を受けました。マジで凄かったです。勉強になりました。 若い時は、自由自在でした。当時は閉塞感と感じていた諸々の事も今の若い人に比べると……。というか閉塞感じゃないな。遊び足りない感でしたね。大変な時代だと思いますが、今は今で生きるしかないですよね。 で、秋月さんには、また次回作を期待してしまいました! 猫さんとごゆっくりしてくださいね!
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