くすっと笑える不思議な曜日たちのやりとり
良かった点 ①切り口が独特  このタイトルの意味は何か。考える必要ありませんでしたね、そのまま来るとは驚きました。もの擬人化して競い合うというのは昔からよくあるパターンですが曜日は見たことなかったです。考えたこともモチロン ②ページの使い方  うまいです。もう使いこなしています。個人的に『警察呼ぶぞ』 とだけ書かれていたページが、最高でした。描写もセリフも凶行もなく、文字だけで面白くできるのは敬服いたします。 ③"曜日" との相性、あり方  容姿も特徴もないものに、手紙の口調や返信の仕方だけで個性を上手く味付けられています。コイツ誰だっけ?とならずに読むことができました。 気になった点 ①チャット  あくまでも手紙でいてほしかったです。速度感は上がりましたが、"書簡" ではなくなっています。特にそうなる予兆も無く突発的で、せめて何かきっかけが欲しかったです。 ②キャラが増えてからの展開  P14 頃から。手紙でのやりとりだったハズが、独白や愚痴になってきています。ストーリー性が徐々に失われ、作品を読んでいるというより、作品に関連するおまけのようでした。タイトルも拝啓○曜日様ではなくなってしまっていて、何か別の作品を読んでいる気分になりました。 まとめ  切り口、ゆるさ、おもしろさ、意外さ、ネット小説としての良さをふんだんに使った、素晴らしい作品だと思います。一ページ一行、ネットだからこそ許される超微量の毒には思わずクスリと笑ってしまいました。様々な容姿に関する描写が一切出来ない中個性もしっかり経っており、非常に面白かったです。  しかしキャラが増えてきて以降、徐々にあったはずのストーリー性が失われてしまいました。各曜日が個々で何か自分の悩みや鬱憤を書き連ねるだけの、いわば深夜のSNSじみてきており残念です。"感想" なのであえて書きますが、面白さは前半の方が強かったです。  キャラが増えると当然、展開は難しくなります。7人ともなると最早カオスです。一つ一つを此処に繋げようとするのではなく、休日と平日、恵まれてる側とそうでない側、といった風に陣営を作ったり、元旦やゴールデンウィークといった共通の敵を作ってみると、ある程度まとめて動かしやすくなるかもしれません。  シンプルな設定、ゆえにとても難しい作品だと思います。完結まで頑張ってください!

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