【コメント】爽やかな読後感のオメガバミステリー

【完結】暴君アルファの恋人役に運命はいらない

爽やかな読後感のオメガバミステリー

何が起こっているのかイマイチ分からない不穏な序章。話が進むうちに、ミステリアスなオメガの主人公「玲」、一見俺様気質の居丈高だけど実は優しさが滲み出ているアルファの「一成」のやり取りに引き込まていく。それと共に、少しずつ明らかになっていく、玲と一成の背景。でも、薄いベールがかかったように容易に全貌は見えない。沢山の癖はあるが人間味のある登場人物も織り交ぜながら話は進んでいき、最後には後味爽やかな余韻を楽しめる作品として完結していくのだが、沢山の伏線がキレイに回収されており、お見事と言うしか無い。またSKYTRICKさんお得意のシリアスな中にもクスッとさせてくれる息抜きのような文章を入れて、人間味溢れる人物像を描いてくるのも、主人公達をより身近に愛しく感じられる存在にしているのでは無いかと思う。連載を追って、完結の興奮醒めやらずでこのレビューを書いてしまっている。もう一回最初から読み直して色々な所に散りばめられた物を違う角度から見てみたい。

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