栄妙子

宣伝頂いてから、遅くなってしまい、申し訳ございません。 涼しくて笑顔の絶えない鈴森神社の光景に癒やされました。 蝙蝠扇の冷やす力、黒竹箒の邪心を拭き払う力、そして主人公である透の人に災いをもたらす力、不思議な力がみんな、鈴森神社では日常の一部になっているところが良かったです。 個人的に変態神主の拓郎さんが好きです。 普段はニコニコ笑っていて、根拠のない迷信の由来を解説したり、人の心を見透かしたりする良い神主さんなのに、実はドスケベで、強気の人を泣かせるのが趣味、というギャップが良かったです。 アフグとヒオウギ、ホウキの由来に、人から見捨てられた存在の悲しみと、鈴森神社という場所で存在理由が見つかる点も、非常にいいと思います。 随分話を調整した様子が伺えますが、メインになる筈の透と悟の兄弟愛が、最後まで見えてこないのが残念でした。 また、実用性ならアフグの方が高いのに、どうして見た目しか取り得のないヒオウギに見下されているのか、最初は納得できませんでした。 ひとつのストーリーとして読むよりは、散りばめられたメッセージを探しながら、物語の世界を堪能する読み方がこの作品には似合っていると思います。 それから、一度読んだだけでは意味がわかりにくい文章が所々ございますので、焦らずゆっくりと読む時間と余裕が必要かと思います。
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レビューありがとうございます。 拓郎を気にいっていただけてとても嬉しいです。 この物語は、蝙蝠扇と黒竹箒の名前ができて、それぞれの話が生まれ、それを一つにまとめるために透と悟が出てきたという過程を経ています。 そのためにいろいろと混在し、メインが薄くなってしまっているのでしょう。 これからも文章ともに修正と調整をして、透と悟の兄弟愛を濃くしていこうと思います。 多くのご意見、ご感想、ありがとうございました。

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