ドロップ

交差して溶けて行く、二人の記憶。

桜井清志

恋愛 完結
6分 (3,426文字)
あと何回、夏はやって来るのでしょうか。

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あらすじ

 夏になると、必ず彼は会いに来る。カラカラとドロップキャンディの詰まった缶の音を鳴らしながら・・・。 この夏、二人の記憶は飴玉の様に、甘く溶けて行く。    

感想・レビュー 1

心の柔らかいところをえぐりとられるような切なさ

 郷愁とか哀愁とかの痛みではない。 忘れたくないのに思い出せない、思い出しても取り戻せない。  桜井さんの言葉の美しく繊細な描写が、よりリアルに主人公の痛みを描ききり、しんどいくらいの共感に胸をえぐら
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