安楽死推進向上薬『とける』

生きること生き抜くこと。その答えとは何か。

浅果好宗

青春 完結
2時間50分 (101,439文字)

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あらすじ

政府が成立した安楽死向上委員会。高齢者や障害者を間引きし、貧困化した日本を立て直す。 そんな建前のもと、実装された新薬、服用した人をたちまちに溶かしてしまう『とける』を巡る少年少女たちの物語、開幕――

感想・レビュー 5

不安の処方薬としての物語

人を跡形もなく溶かし死に至らしめる薬「とける」。 一瞬で人を消し去る薬を使って人間を間引きしようとする政府の姿勢がとても恐ろしいものではあるが、この物語の本質は「不安」にあると思う。 経済成長が伸
ネタバレあり
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読了です!

いつもの日常に人が『とける』という事態が加わっていく異常さ。 物理的に『とける』なんて…と思いつつもどこかリアルでとても怖かったです。 大きな権力に抗えず、世を去った大切な者たちや残された者の無念さ
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自分と大切な人をしっかり抱きしめておくために

この物語が数年前、いや、昨年にでも書かれたのならば、もしかしたら私たちの心にこうも刺さらなかったかもしれません。 自己責任が連呼され、〇〇警察と揶揄されるほどに厳しい周囲からの目にさらされる今だから
ネタバレあり
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