或る浜辺の風景

何故、この浜辺に居るのだろう。何一つ思い出せぬ己を、波音が嘲笑い、一匹の犬だけが見詰めて居る。

amanatz

10分 (5,455文字)
空と海と、何故か波打ち際へ足を運ぶ己と、そして犬と。

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あらすじ

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感想・レビュー 1

己とはなにかを己に問う。

行き場を失ったような野良犬とふたりきり、浜辺にたたずむ主人公。己とはなにか。ここは何処か。何故ここにいるのか。「ざざん、ざあ、ざざん、ざあ」という波の音を聴きながら、自身の問いかけつづける。文語調で語
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