それは桜の季節のように駆け抜けたふれあいで

キタニタツヤさんの楽曲『ちはる』に触れて作りました

濵口屋英明

恋愛 完結
19分 (10,903文字)
季節が巡る意味を考える

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あらすじ

 春の雨が桜の花びらを散り急がせていた。  俺は雨に脱がされていく桜の木をボーッと見ていた。  生ぬるい春風は冬の残り香をはらんで時折強く吹いた。  小糠雨が風に乱れて俺の頬を濡らした。  気持ちいい

目次 1エピソード

感想・レビュー 1

ほろ苦い青春小説の名手

桜といえば青空の下の満開の桜、青春といえば眩しいキラキラ、そして濵口屋さんといえばコメディ、といった印象を覆す作品です。 本作に登場するのは小糠雨降る日の桜です。「雨に脱がされていく桜の木」という表
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その他情報

公開日 2023/3/7