薄い壁

境界線は曖昧で、壁はあまりにも薄いので、今でも君に、触れることができそうに思う。

井川林檎

10分 (5,724文字)
今をとてつもなく大事にしたい

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あらすじ

「わたし」は難病のカヤを小学生の頃から知っていた。学校を休んだ日のプリントを届けるほかは、特に仲が良いというわけでもなかった。でも、いつも同じ距離感で、どこか安心できる子だった。 別々の高校に進んでも

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