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三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第234回「ニセモノ」
「ニセモノ」という単語にはネガティブな印象が大きいと思いますが、実際はニセモノだからと頭から否定するばかりではなく、ときには「必ずしもホンモノでなくても構わない」とニセモノを許容する内容も寄せられており、現代日本ならではの価値観や多様性を感じられるテーマだったと思います。「コピー」や「フェイク」、「イミテーション」をモチーフに盛り込み、結果としてSF色を取り入れた作品がいつもより多くなっていたことも印象的でした。

大賞

アイドルという名の虚構。そこにさらなるニセモノを被せてくる構造が、アイドルという存在の虚ろさを際立たせている。闇属性の物語で、主人公の“アーシェ”が壊れていっても、何事もなかったように虚構が続くのが、ぞわりとした読後感を生んでいる。

準大賞

情景が目に浮かぶような描写で、良質な短編ファンタジー。ニセモノのはずが本物で、ここぞという場面で真の強さを発揮する見せ場作りも上手い。唄に乗せて語られる英雄譚に十四番目のフレーズが追加されるエンディングも粋な演出でした。

入賞

作り物だらけのお化け屋敷に、一人だけ本物の幽霊が住み込んでいるというワンアイデアが活きた作品。「ソロ幽霊」というワードが斬新で、地の文で説明しすぎないのもよい。作品がよいだけに、タイトルはもう一捻りあってもいい気がしました。

佳作

想いの強さから盲目的になってしまった弟子と、その過ちをも包む込む師匠の、深い愛と機転。ファンタジーとしての描写も上質でした。誰もが相手を思いやる心優しいストーリーと、エンディングの心温まるシーンで、読後感がとてもよかったです。
異世界転生者でありながら、いわれのない聖女扱いを受ける主人公。お嬢様風の口調に、心の中での雑なセルフ突込みがリズムよく挟まれていて、楽しく読めました。王太子との結婚生活がどうなるのか、その後も気になります。
息を詰めて読んでしまうような閉塞感。現代の暗部を描くのにふさわしい、歌舞伎町という舞台装置も効いている。過激な表現も多く、読み手を選ぶ可能性はありますが、このダークな内容だからこそ描ける独特の世界観には一読の価値があります。
洒脱な短編。恋華やかに見えるマダムが最も愛するのは……という話。彼女の一週間のどこに「ニセモノ」要素が? と訝しんでいたところに「そう来たか!」と思わせてくれる、とても素敵な読後感。タイトルも含めて完成度が高いです。
ニセモノ(スペア)として日の当たらない道を歩む運命に抗おうと、大切なものを捨てた主人公が、最後に味わう絶望に強い痛みを覚えました。「もしかすると本当は……」という絶妙な味付けが、ラストの喪失感に拍車をかけています。

超短編賞

超短編。「あ、偽ブランドの話ね」と、ありがちな「ニセモノ」感を匂わせておきながらのラストに衝撃を受けました。あえてすべてを描写せず、読み手の想像を喚起する描写もお見事な、サイコホラー作品です。

続きが読みたい賞

人間社会に溶け込んで暮らす狐と狸。潜伏する異種という設定はポピュラーだが、この作品は描写も上手く、互いの葛藤と終わり方がよい。じんわりとした読後感で、2人の逃避行の行方が気になります。

トンデモ賞

最初はゾンビものかと身構えましたが、語り口が軽妙なこともあり、コメディライクに楽しめます。ホラーかとみせかけてホラーではなく、SFのようで寓話的でもある、独特の立ち位置の作品。特にオチがいい。

優秀作品

スケジュール
・応募期間:2024年11月13日(水) 12:00:00 ~ 2024年12月15日(日) 27:59:59 ・最終結果発表:2025年2月上旬頃予定
賞
大賞(賞金3万円+選評)1作品 準大賞(賞金2万円+選評)1作品 入賞(賞金1万円+選評)1作品 佳作(選評)数作品   超短編賞(選評)  続きが読みたい賞(選評)  トンデモ賞(選評) ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタの短編小説シリーズ「5分シリーズ」に収録される可能性があります。(収録を依頼する場合には、受賞者に別途、ご連絡させていただきます。) 短編小説シリーズ「5分シリーズ」 ※受賞作品はエブリスタ公式SNS等で配信・紹介等される可能性があります。  優秀作品(結果発表ページでご紹介)  ピックアップルーキー(結果発表ページでご紹介) ※大賞・準大賞・入賞作品を除く上位20作品を優秀作品として、結果発表ページでご紹介します。 ※上位20作品まであと一歩だった作品の中で応募期間終了日より3ヶ月以内に会員登録された新規作家の作品を、ピックアップルーキーとして数点、結果発表ページでご紹介させていただきます。
募集概要
新作限定!初心者大歓迎! たった100文字の妄想でも気軽に参加できちゃう短編コンテスト、第234弾です。 今回のテーマは、「ニセモノ」です。 どこかに必ず「ニセモノ」の要素が登場する妄想を投稿してください。
・突然身に覚えのない罪を着せられた僕。どうやら“僕”を名乗るニセモノが存在するようで⁉ ・数々の死闘を繰り広げ、やっとの思い出で手にした聖なる剣。しかしそれはニセモノだった...... ・彫金師として商いを営む私は、ある日何者かに攫われた。「ニセモノの宝石を作れ、断れば命はない」と脅されて――。
“ホンモノ”が光り輝けば輝くほど、“ニセモノ”も現れやすくなる。それは巧妙に私達を惑わせる...... そんな「ニセモノ」にまつわるあなたの妄想をお待ちしています! 過去の妄想コンテストはこちら
応募要項
・本コンテストの応募期間内に新規公開された作品。 ・文字数は100文字(三行程度)~8000文字 ※制限文字数未満又は制限文字数を超えた作品は選考対象外となります。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。 ※連載中の作品の場合、応募期間終了時点での作品の完成度も含めて選考いたします。 ※エブリスタ内の公式コンテストや他社サービス等への重複応募が確認された場合、応募取消しになる場合があります。
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応募の辞退について
応募期間中であれば、作品管理から応募の辞退が可能です。(操作手順はこちら) 締切後の応募辞退は原則として出来ませんので、ご応募の際はご注意ください。

次回予告

次回、妄想コンテスト第235回のテーマは「約束の場所」です。 本コンテストと平行する形で2024年11月27日(水)より開催予定です。 ※作品は次回の妄想コンテスト第235回の応募期間内に新規公開してください。応募期間前に公開した作品はご応募いただけませんので、ご注意ください。

コンテストの注意事項(必読)

超・妄想コンテスト