精神の葛藤から抜け出して、自己を取り戻す物語。 家族のような密接な関係にある人間同士の境界を越えて、罪は存在する。法律上の、倫理上の。共に罪を共有すると信じるとき、境界は曖昧になり、自己の形は朧になる

意外なものをお年玉で買う話。お年玉でこれを買うのは再帰的で面白い。 かわいらしく無邪気な子供が急に大人びたことを呟くと大人は驚き時に感心したりする。子役としてテレビに出ている子が進学校に進んだり、スケ

立場によって、愛することの意味は異なるし、その表現の仕方は千差万別。「月がきれいですね」も「死んでもいい」もあり。 特に過ごしてきた環境や大切にする価値基準が違えば。 管理する愛、我々の周りにも結構見

短いながらも上手くまとまった作品。問答だけだと、理屈が上滑りしてしまうものですが、短さや皆まで言わない余白が効果をあげています。微笑ましく幼い恋がいいですね。 気になったのは「成金」という言葉。「特に

大変に手慣れた構成の作品、楽しませていただきました。三人の女性がそれぞれの思いでゲームをしていくなかで、主人公が過去を乗り越えていく。ゲームが自力更生の手段になっていく。 目を惹く設定だけで終わること

リアリティーのある内容のお話。出てくる食事も丁寧に描かれ作品の魅力になっています。奇をてらったり、無理に感動話にしなかったのが良かったです

男性が顔見知りの女性の人生を垣間見るお話。主人公の情報は少なく、敢えて伏せることで女性の生き方の方を本当のメインにしているのかもしれません。いわゆるワトソン。ただ女性のそばにいたわけでもないため、伝聞

主人公の見ていた世界と彼の見た世界はどこが違うのか考えさせる作品。少しだけ高いところから広々とした世界を見渡す。主人公に暖かな眼差しを向ける。記録されたその視界を体験して一歩を踏み出していく回復の記録