知り合いのカルテ

見ないほうがいいこともある、と知った日。

大佐戸達也

46分 (27,560文字)

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あらすじ

 とある総合病院の医事課で、外来リーダーを務める倉科頼子。ふとしたことをきっかけに、「見ないほうが良かったこと」について思いを馳せる。かつて、それはまだ昭和と呼ばれた時代に、倉科は演劇部に所属していて

感想・レビュー 3

主人公へなにか言ってあげたくなる

大佐戸さんの作品はいつもリアルで静かな情熱が根底を流れている感じがスゴイと思います。自分から見た人、人から見た自分。その感じ方は時代や状況で変わるけれど、仲間であった人への感情は特別なものだと思います
ネタバレあり
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御簾の先に、几帳の奥に人の心がある

大佐戸さんは群像劇の名手だと思います。 代表作『大人なのに走る』を大きな幹として派生した作品が数多くあり、この『知り合いのカルテ』もその中のひとつです。 全て単独でも十分に成立するにも関わらず、なぜ
ネタバレあり
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兎に角文章が巧い

最後まで読ませて頂きました。途中の回顧録のあたりは、もう青春の時を思い出させるような素晴らしい文章で、わくわくして読みました。後半はタイトルを回収すべく現在に戻り、巧く中盤と重なり一体感があり、あの余
ネタバレあり
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