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三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第204回「そうだ、〇〇へ行こう」
 ふとどこかに行きたくなった時に出てくる、身近なフレーズ。皆様がどんな場所へ登場人物を導くのか楽しみにしていたのですが、行き先の部分のみならず、「そうだ」という言葉に込められた感情にもバリエーションがあったことに驚かされました。  思い付き、肯定、決意……ちょっとした言葉の奥深さに気付かされるとともに、それらを物語の要素に昇華しようとする貪欲さに唸らされました。

大賞

納期が迫っているのに、先方が必要な素材を送ってくれない。そんな中、社長が突然、明日から社員旅行でハワイに行くと言い出して!? 納期を抱えたままバカンスに来てしまった主人公の心情に共感し、こちらまでソワソワしてしまいます。一見わがままだったり、マイペースに見える社長たちのキャラクターが気持ちよく、とても魅力的でした。終盤はスカッと感があり、成長した主人公の最後の一言に拍手喝采です。

準大賞

大好きだった祖母が作ったウェディングドレスを着て、結婚式に臨む香織。けど一つだけ、心残りがあって……。天国でのおばあちゃんたちの会話がお茶目でほっこりします。年に一度だけ使える“現世チケット”で約束を果たし、最後の台詞は思わず口に出てしまったのかな……と想像すると、思わず笑みがこぼれました。シンプルながら、じんわりと心温まる作品です。

入賞

船頭の新伍は死神から死の宣告を受けるが、勤め先の船宿のことが気がかり。そんな時に儲け話を耳にして……。“三途の川へ釣りに行く”というワードだけで、物語への期待感が高まります。強かな主人公と粗忽者な死神をはじめ、それを取り巻く人々の思惑がテンポよく絡み合い、落語を見るような感覚で読み進められました。気持ちの良いお江戸人情コメディです。

佳作

学校に居場所がなくとも、外に自分の世界を持つ主人公と、そこから抜け出せない岡くん。けど学校で主人公を支えていたのは、岡くんの存在だった。互いに意識していなくとも支え合っている、そんな二人の関係性が鬱屈とした学校生活の中でも、さわやかでまぶしかったです。主人公が岡くんの手を取り走り出した瞬間は、カタルシスに溢れていました。
楽し気にデートをする、許嫁の男女。ところが彼女が最後に行きたがったのはなぜか、夜の墓所で――? 街並みや風俗など、大正浪漫をたっぷり味わえるデートにワクワクします。それだけに急転直下の終盤には驚かされました。まさかの真実と、気丈にそれぞれの道を進もうとする二人の姿が印象的で、少しの痛みとともに心に残ります。
山の中に秘密基地を作った3人の少年。その内1人が、山に住むという妖怪“白女”を見たと言い出して――。序盤からうっすら漂う不気味さをハラハラしながら見守り、終盤は恐ろしいものに追い立てられる緊迫感とスピード感にドキドキしながら一気読みしました。巧みな構成で、しっかり恐怖を演出できています。
落とした水族館の年パスを、カースト最上位男子に拾われた。するとなぜか、水族館デートに誘われて……? それぞれ異なる悩みを抱えながら、同じ逃げ場所を見つけた2人。主人公の「一人でも逃げられるけど、一人で逃げたいわけじゃない」という言葉がとても印象的です。鳴り響くエマージェンシーの意味は、関係性の変化とともにこれから何度も変わっていくのだろうと想像でき、見守りたくなる2人でした。
中学生の息子が突然、「一人旅に出る」と言い出した。心配な母はなんとか説得しようと試みるのだが……? 成長を喜ぶ気持ちと、手を離れてゆく寂しさ。子が何気ない気持ちで口にした言葉に対する、親としての動揺や葛藤に迫真性があります。子の成長と、それを受け止める親としての成長。どちらも感じ取れて、ほっこり温かい気持ちになれました。

超短編賞

該当なし

続きが読みたい賞

場所も道もわからない、行きたいと思うと辿り着けたり着けなかったりする不思議な店。それが瑠璃子のお気に入りの喫茶『黄昏』だった。ミステリアスなマスターと陽気な常連客が魅力的です。鬼が人の世に紛れる世界観の下地もできているので、それを活かしつつ、他の客と主人公との交流も見てみたくなりました。

トンデモ賞

部活仲間との帰り道。ふと「月に行ってみたい」とこぼしたら、平然と「連れてってあげようか」と言われて? ただの冗談かと思いきや、あれよあれよと話が進んでいき、「え、ほんとに月に行くの?」というドキドキ感を主人公と一緒に味わえます。ストーリーに押し流されるような、楽しい読書体験でした。せっかく辿り着いた月の描写がほぼないのはもったいないので、もっと主人公を通して読者に堪能させてください。

優秀作品

スケジュール
・応募期間:2023年8月9日(水) 12:00:00 ~ 2023年9月10日(日) 27: 59: 59 ・最終結果発表:2023年11月上旬頃予定
賞
大賞(賞金3万円+選評)1作品 準大賞(賞金2万円+選評)1作品 入賞(賞金1万円+選評)1作品 佳作(選評)数作品   超短編賞(選評)  続きが読みたい賞(選評)  トンデモ賞(選評) ※大賞、準大賞、入賞または佳作(以下、「受賞」という。)の作品はエブリスタの短編小説シリーズ「5分シリーズ」に収録される可能性があります。(収録を依頼する場合には、受賞者に別途、ご連絡させていただきます。) 短編小説シリーズ「5分シリーズ」 ※受賞作品はエブリスタ公式SNS等で配信・紹介等される可能性があります。  優秀作品(結果発表ページでご紹介)  ピックアップルーキー(結果発表ページでご紹介) ※大賞・準大賞・入賞作品を除く上位30作品を優秀作品として、結果発表ページでご紹介します。 ※上位30作品まであと一歩だった作品の中で応募期間終了日より3ヶ月以内に会員登録された新規作家の作品を、ピックアップルーキーとして数点、結果発表ページでご紹介させていただきます。
募集概要
新作限定!初心者大歓迎! たった100文字の妄想でも気軽に参加できちゃう短編コンテスト、第204弾です。 今回のテーマは、「そうだ、〇〇へ行こう」です。 どこかに必ず「そうだ、〇〇へ行こう」の要素が登場する妄想を投稿してください。
・有権者になって初めての選挙。面倒くさがっていたら、親に「投票しないなら家から追い出す」と言われ!? ・近所に貼られた“そうだ、異世界へ行こう”というポスター。何これと触れてみたら、本当に異世界に来てしまった! ・何年も音信不通だった友人から突然、旅行の誘いが。ひとまず会うことにしたのだが――?
ふいにどこかへ行きたくなることはあれど、すぐに実行!とはなかなかいかないもの。 そんな「そうだ、〇〇へ行こう」にまつわるあなたの妄想をお待ちしています! 過去の妄想コンテストはこちら
応募要項
・本コンテストの応募期間内に新規公開された作品。 ・文字数は100文字(三行程度)~8000文字 ※制限文字数未満又は制限文字数を超えた作品は選考対象外となります。 ※非公開設定している作品は、選考対象外となります。 ※連載中の作品の場合、応募期間終了時点での作品の完成度も含めて選考いたします。 ※エブリスタ内の公式コンテストや他社サービス等への重複応募が確認された場合、応募取消しになる場合があります。
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応募の辞退について
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次回予告

次回、妄想コンテスト第205回のテーマは「夏の終わり」です。 本コンテストと平行する形で2023年8月23日(水)より開催予定です。 ※作品は次回の妄想コンテスト第205回の応募期間内に新規公開してください。応募期間前に公開した作品はご応募いただけませんので、ご注意ください。

コンテストの注意事項(必読)

超・妄想コンテスト