小説 ホラー
あれからだった。僕が『隙間』に執着するようになったのは――――
完結
ネタバレ
怖いです。
分かりやすいのに優れた文章だから、尚更に。
なにが怖いって、怪奇なものが出てくるだけの恐怖に終わらず、いつの間にか、主人公に、狂気に似たものが宿っているところです。
素晴らしい作品を読ませていただき、ありがとうございました(^-^)
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ネタバレ
僭越ながらレビューさせて頂きます。
狂気。その言葉が頭をよぎります。
勿論、隙間女も狂気に満ちていますが、この作品で一番恐ろしいのは、主人公の狂気に魅入られた考え。
いつか身を亡ぼすと分かっていても、やめられない、麻薬やギャンブルの様なもの。
命が助かった代償は、あまりにも恐ろしいものでした。
そして、人の深層心理をつく構成力が凄いです。
気になると止まらないのが人間。
駄目だと分かっていても、やってしまうのが人間。
それを心理に植え付ける構成と表現がなされています。
そして、冒頭の謎のまま終わった謎。
なぜ、このような状態で旧校舎が?
もともと仕掛けたのが学校の責任者? それともすでに、責任者は魅入られている?
読み終えた後にもゾッとします。
想像を含め、幾つもの恐怖を味わえる、秀逸な作品です!
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ネタバレ
ただの怖い話ではない。人間の業を垣間見て、ゾッとした話でした。
終盤の彼の独白からは生気が感じられる。それが怖いんです。新しいおもちゃを手に入れた子供のようなキラキラした目をしてそうで、怖いんです。
しかしながら、この好奇心は誰にだってあるもの。
危機一髪の瞬間を経験した後の興奮も誰だって感じるもの。
だから怖いんです。自分もしかねそうで。
皆さんは隙間を見つけても絶対に覗いてはだめですよ?
運が悪ければ、2つの意味でもう戻らなくなると思いますから…
学校の隙間の描写は本当に秀逸でコワキモでした。
今からお昼寝できそうにありません。
素敵な作品をありがとうございました!
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