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うつしよ ~人々の想いで出来た街

小説 ファンタジー

うつしよ ~人々の想いで出来た街

北風荘右衛

人の想いで出来た街。その世界に迷い込んだ少女が巻き起こす異世界ギャグストーリー

完結

161ページ

更新:2018/08/05

コメント:仏教と神道。対立と融和を繰り返したきた歴史を背景に、現世に帰るために活躍するあまり成長しない女子中学生の物語

説明

現世にあるものが人々の信仰によって写されて出来た世界。それが『うつしよ(写し世)』である。

古来より神と仏は、争ったり仲直りしたりを繰り返してきた。でもここに住む人々は、その違いをさほど意識することもなく両方を信仰してきた。

そういう人々の想いに答えるように、できあがった世界が「写し世」である。写し世には、現世で多くの人が長い長い時間をかけて信仰したものが写されるのだ。街角に置かれた石仏や、お寺の本尊、磨崖仏などが代表である。

まさに現世の想いを写した世界なのである。

中には一風変わったものもある。特定車種の自動車や地元民が愛してやまないソウルフード。新幹線や銭湯、冷蔵庫などである。ただし電気に萌える人がいないため、電化製品が稼働することはない。アニメキャラはいずれ発生するかもしれない。自然環境は現世をそのまま反映している。そのような世界である。

ここには信仰とは逆の悪徳も現れる。夫婦の口ゲンカや不倫などのもめごとや、人の悪感情が積もり積もってできる天魔の結晶などである。

それらを放置すると写し世の破綻にもなりかねず、現世でも騒乱の元となる。それを退治しているのが写し世の住人たちである。

写し世の住人はほぼ仏教関係者である。彼らはこうした悪徳を退治することで、徳を積むという修行を行い、自らの境界を上げるのである。

その中に比較的若い(約100才)不動明王の化身がいた。名をアシャラノウタという。その彼が現世から突如やってきた巌生硯(いわおすずり)と出会うところから物語は始まる。

硯は14才の女の子である。現世に帰りたいという硯に、アシャラノウタは徳を積むことで願いが叶えられるということを教える。

「私まだ義務教育の人なんですけど。働いたら労働基準法違反なんですけど」
「ずっとここにいるか?」

渋々徳を積むという仕事をすることになった硯は、アジャ(アシャラノウタのあだ名)を先達として、写し世で働くことになる。

そして最後にひとつだけ硯は大仕事をした。駆除するのにひと月はかかるだろうと思われていた天魔の結晶を、ほんの数時間で崩壊させてみせたのである。その顛末を聞いたアジャの上司は言った。「これは、呪詛返しの術じゃ」と。

この話は、現世に帰るために硯が行った大ぼけずんどこな活動を描く、人の死なない異世界物語である。

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