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うつしよ ~人々の想いで出来た街

小説 ファンタジー

うつしよ ~人々の想いで出来た街

北風荘右衛

人の想いで出来た街。その世界に迷い込んだ少女が巻き起こす異世界ギャグストーリー

完結

168ページ

更新:2018/09/21

コメント:仏教と神道。対立と融和を繰り返したきた歴史を背景に、現世に帰るために活躍するあまり成長しない女子中学生の物語

説明

現世にあるものが人々の想いによって写された世界。それが『うつしよ(写し世)』である。

多くの人が長い時間をかけて信仰したもの――街角の石仏、お寺の本尊、磨崖仏、珍しい石、古木など――は、概ね人の形をとって現れ、うつしよの住人となる。

人型をとらず、そのままの形で現れるものもある。

特定車種の自動車や地元民が愛してやまないソウルフード、それに新幹線や銭湯などである。現代では萌えと称される事柄も、人の想いなのである。

想いは良いものばかりではない。悪徳もある。夫婦ゲンカが作った植物、不倫でできた生き物、そして中でも最悪なのは、人の悪感情が積もってできた天魔の結晶である。

悪徳を放置すると、うつしよを破綻させ現世にも騒乱をもたらす。それらを退治しているのが写し世の住人たちである。

彼らはこうした悪徳を退治することで、徳を積む修行を行っているのである。

うつしよに比較的若い(約100才)不動明王の化身がいた。名をアシャラノウタという。彼が現世から突如やってきた巌生硯(いわおすずり)と出会うところから物語は始まる。

硯は14才の女の子である。すべって転んでなぜか突然にうつしよに飛ばされてしまったのだ。現世に帰りたいという硯に、アシャラノウタは徳を積むことで願いが叶えられると教える。

「えぇぇ。私まだ義務教育の人なんですけど。働いたら労働基準法違反なんですけど」
「ずっとここにいるつもりか?」

渋々、徳を積む仕事に同意した硯は、アシャラノウタを先達にうつしよで働くことになった。

そして硯は大仕事をした。駆除するのにひと月はかかると思われていた天魔の結晶を、ほんの数時間で崩壊させたのである。

その顛末を聞いたアジャの上司・マカビルシャナ(大日如来)は言った。「これは、呪詛返しの術じゃ」と。

この話は、うつしよに飛ばされた硯が、現世に帰るために行った大ぼけずんどこな活動を描く、人の死なない異世界ギャグ物語である。

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