沢村 基

遅ればせながら、読ませていただきました。 三人の少年少女のせつない思いにひきこまれ、またそれをとりまく大人たちの思惑も気になり‥‥後半から一気読みでした。 優馬、草太、菜々美の三人の境遇は特異なものでありながら、彼らの若さ故のもどかしさは誰にでも覚えがあるものなのではないかと感じます。 物事を深く洞察する鋭すぎるほどの感性をもちながら、それが幼い感情に揺られ、行動に移すときには不器用になってしまう。 そんな彼らを胸を痛くして見守りました。 一人一人の成長そして少しの苦みを残しながらも、ほっとするラストシーン。 それぞれの成長物語に拍手を送りたいです。 素敵な読後感でした。ミステリアスで少し残酷で、でも人間の優しさを感じ、美しい希望を残す。ああ、limeさんらしい作品だなあ、と感服いたしました。 途中、火事の描写の緊迫感に本当にドキドキしました。すごい臨場感でした。 余談ですが、私、登場人物の名前がストーリーとも性格とも、とてもぴったりしていているように感じて、それもまたキャラクターへの愛着をいっそう高めている気がしました。 素敵な作品を読ませていただき、ありがとうございます。
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基さん、あの重い物語を読んでくださって、そしてこんな素敵なレビューまで! 本当に、本当にありがとうございます。 主人公は一応優馬ですが、三人それぞれのドラマを描きたくて、とても悩みながら書いた作品でした。 だから、三人それぞれの苦悩を見つめて、見守ってくださったことがものすごくうれしいです。 13歳という一番不安定でいながら、研ぎ澄まされた年齢の子供たちを、一度じっくり書いて見たかったんです。 不安で、ギスギスしてて、誰に身を寄せていいのか分からない感覚。 きっと大人になっても、誰の心にも残っているんじゃないかな、と思って。 あまりにも重くて光の薄い物語だったので、半分まで書いた時、一度
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白泉社、予選通過おめでとうございます。 とっても嬉しいです。 limeさん、投げ出さなくて良かった!! 私も最期まで読ませていただけて幸せです。 こういうラストシーンの書ける書き手になりたいなあ、と最近思うことしきりです。 ご健闘祈っております。
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