三行から参加できる超・妄想コンテスト第92回「ぬくもり」/_ofcl_evt_outline?e=157947、準大賞作品です。 眠空/_crea_u?c=U2FsdGVkX18xXOTc5MDkyNhmxS0CvSUDJDKUQWpuK5Wj81さんは準大賞や入賞を数多く果たしている、ほとんどプロって印象ですが、 本人がご自身をどのように評価しているのかは分からないので、この辺で。  私の昔居た職場にも、高校時代にバイクで大怪我して高校を現役で卒業出来なかった方がいました。 この小説を読んで真っ先にその方を思い出しました。その方は当時40過ぎていたので、 小説の主人公のようには尖っていませんでしたが、若い頃なら分かりませんよね。 その方は、「女優になりたい!」って言って地元の栃木を飛び出そうと決めた、 あの室井佑月さんを軽トラックに乗せて東京に送ったエピソードを語ってくれました。 その方は昔は(誰かは忘れましたが)アイドルオタクで親衛隊に居たらしいですが、 確かに、この小説のおばあさんの言う通り、家に引き籠もっていては何も出来ません。 外に出たからこそさまざまな体験が出来るわけです。 「学校には行かなくてもいいが、外には出ろ」と云うのは、本当にその通りと思います。 でも寺山修司みたいに「書を捨てよ、町へ出よう」みたいな随筆出されると、 「はぁ!?てめぇ、書を否定するんじゃねぇ!誤解を招くような題名にするな!」って、 小説厨の私は思いますが、この小説のおばあさんは書は否定していないので良かった。 今回「ぬくもり」がテーマだったのでさまざまな作品を読みましたが、 このお話は「ぬくもり」って表現を極力使わなかったのが凄く良かった。 妄想コンテストの作品を読むと「お題の文字(今回ならぬくもり)」をよく見かけるので、 主人公の少年の心情を表現すべく文章は敢えて荒くしながらも、 緻密に計算されていて、レベルの高さを凄く感じました。 ただ、ご本人は間違いなく大賞を狙っていると思うので、レベルの低い私が云うのもなんですが、 更なるレベルアップに期待したいです。この度はおめでとうございました。
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黒羽翔さま、レビューありがとうございます。 こんなにも懇切丁寧に当作品を評価してくださったこと、大変痛み入ります。 お知り合いの方のエピソード、とても興味深く拝読しました。 どこかの誰かの人生に寄り添えるようなお話が書きたいと思い本格的に小説を書き始めた身としては、当作品で身近な方を思い出していただけたことが嬉しいです。 この作品のばあちゃんがあの寺山修司先生と肩を並べるのは大変烏滸がましいのですが、「周りが正しいと思うことをあなたが正しいと思う必要はない」「常識に従うことなんかない、もっと外を見てみろ」という精神は共通しているのだと思います。 今後もお言葉に恥じぬよう邁進して参ります。

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