ねぇ、覚えてる? いつだったかの探偵ナイトスクープ。 要約するとこういうお話です。 「依頼者の女性は、ある日メルカリでとある力士の名の入ったプロレスの覆面を見付けた。 その力士の名は、既に亡くなっている自分の夫の現役時代の四股名。 しかし夫がプロレスをやっていたなんて話は聞いたことが無い。 そこでその覆面が何なのか確かめたくて依頼してきた。 探偵が出品者に問い合わせると『自分は趣味で覆面を作っていてその参考にと知人からもらった』と言う。 その『知人』なる人物がやっている飲食店に行くと、依頼者は『ここは夫と結婚する前の付き合ってる時代に一緒に来たことがある』と言い、『知人』、つまりその飲食店の店主は、夫とは古くからの友人だったと言う。 店主はプロレスが好きで店にはプロレス関係の人もよく来ており、力士を引退した後にもまだ格闘技を続けたがっていた夫にプロレス団体を紹介していて、件の覆面はその時に作ったものであり、間違いなく本物だと当時の写真も見せた。 しかし結局夫はプロレスの道には入らなかった。 その理由は『好きな人ができたから、その人と結婚するために安定した仕事に就きたいから』であった。 その『好きな人』こそが依頼者の女性であり、夫は諦めた夢を妻である依頼者に語ることは無かったため、依頼者はその覆面の存在を知らなかったのだ。 女性は思わず涙をこぼした。 そして事情を知った覆面の出品者も現れ、依頼者に覆面を贈ることにしたのだった。 ただし、覆面作りの参考にあげた覆面を出品するなよと、店主に怒られておりました」 ナイトスクープには時々こういうドラマのような実話が出てくる。 現実にこんなことやられたら、いくらでも膨らませることができるはずの作り話でこれ以上の話を書けなかった自分の作品なんかそりゃ落ちるわな、と、いっそ物書きなどやめようかとも思う。 けっこうお気に入りの作品を出してかすりもしなかったので、自分はまだまだ大したこと無いな、自由に感動を創造できるはずの小説で選考の心を動かすこともできてないなと、改めて身を引き締めた次第で御座います。 それを踏まえた上で、「ねぇ覚えてる」に選出の方々には心よりの敬意と賛辞を贈ります。 私には書けない物語が、そこにあります。 けっこういっぱいあります。 なんかこう、もっと書けるようになりたいなぁ、と思いましたのでした( --)。o
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ナイトスクープのお話、素敵ですね。(´;ω;`) 小説は、所詮個人の頭の中で生まれる物語、複数の人が絡む事実を越えられないのかもしれません。 それでも、想像の世界で広げた翼が、どの空を飛び、どの地平を目指すのか。 個人の頭の中だからこそ許される好き勝手で遊ぶのも、また小説の醍醐味だと思うのです。(*´ー`*)
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事実は小説より奇なり、というのを感じることはよくあります。 自分の作品は、しょせん現実の事実の焼き直しでしかないのかも知れないとも。 もっと自由に柔軟に、そして現実には有り得ない恥ずかしいぐらいの感動なんかを、上手いこと書けるようになりたいなぁと最近思っております( --)゛
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ナイトスクープの回見ました。 しっとりといい感じで終わると思いきや、最後のオチが花を添えてましたね(^^)
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「この話、私が書きたかったのにー」と思いましたよ(笑 なんかもういっそ、色んな人のこういう話を取材してまとめた本を書いた方が名著になるんじゃないかとか、ナイトスクープを観てるとたまに思ってしまいますねぇ( --)。o
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ナイトスクープのエピソード、素敵ですね。とても妄想できるようなものではありません。現実を超える妄想はやはり難しいのでしょうか。妄想だからこそ許されるものを改めて考えてみたいと思いました。
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もっと面白い話を書こうと「設定が、構成が、キャラが、感動が」などと考えているところへ、こういう現実のお話を聞かされると、なんて自分は陳腐なんだろう、などと多少落ち込みます(笑 どれだけのことを考えてどれだけのものを作ればその上を行けるのか、まだまだ精進が必要なのですね( --)。o
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ナイトスクープでは想像を上回る事実(ドラマ)が、多々ありますね☺️私も見るたびに涙したり、驚いたりします✨ 物語を書いていて、いつも皆の想像を上回る物語を書きたいと日々思いますが、中々、コンテストでは選ばれません(^_^;) その度に、自分はまだまだだなと思いさせられます(>_<") でも、そんな風に思うだけでも、きっと何かが変わっていると思うので、お互いに頑張りましょうね😊
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ありがとうございます◆ いつか筆を折ることがあるとすれば、その時には理由を「ナイトスクープに勝てないから」と言うことに決めましたよ(笑 きっと、もっと柔軟に、もっと鋭く、同じ物や出来事でも見方や切り取り方や見せ方を変えれば、もっと面白いお話が書けるのでしょうね。 そのための感性や技術を益々に磨かなければと改めて思いました( --)゛ 次回は入選できるよう頑張りましょう◆
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