たまたま拝見し、興味が湧いて拝読いたしました。
MY ROADと呼ばれるAIが個人にとって最適な解を常に与え、その導きに従い続ければ幸せになる、という社会。その管理社会の中で敢えて推奨されない小説家の道に踏み出そうとする一人の女性の物語です。
MY ROADが小説家として成功することはありません、と主人公に断言し、主人公がその判断を覆してやる、と燃え上がるシーンでは、人間の魂の輝きを感じました。
未来に何があるか分からないという不安で覆いつくされているような世の中ですが、逆に分からないからこそ、それを切り開こうとする気概を持てるのかもしれません。
人間の心は難しいものですね。最適解が個人にとって最高の答えとは限らない、そう感じさせられました。
アニメPSYCHO-PASSのシビュラシステムを彷彿とさせる世界観がとても魅力的です。「心地よいディストピア」を体現した素晴らしい作品でした。
watergoods