九月の花簪(はなかんざし)

「今度こそほしいと言った人にもらってもらおうと思ってたんや。どれ、包んだろさ」9月の花簪を前に、曾祖母は目を細めた。

おぎなお 紺

青春 完結
1時間7分 (40,039文字)
なくなった9月の花かんざしをめぐって、過去と現在がつながる青春物語です。

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あらすじ

曾祖母の屋敷に近づくにつれ、血まみれの池の映像がフラッシュバック。私はこの屋敷を知っている。あれは、現実にあったことなのか? それとも……?  屋敷で見かけた少女を追って、大正時代へタイムスリップして

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