しっかりとした描写の中に、優しいおとぎ話が含まれたお話です。 正直者は正直者でいることが辛いと途中で語りますが、決して正直であることを投げ出しません。それこそ、天使が慈しむほどにです。 お酒が売れたこ

グリム童話の住人たちが、謎の殺人事件に巻き込まれて行くお話です。 それぞれの個性がきちんとあり、特徴的な台詞分けがなされているので読みやすいです。 また、時折グリム童話らしい言い回しがあって、はっとさ

甘く切なく、そして恐ろしい夢の裏に、思わぬ真相が隠されている掌編です。 それを知った時に何とも言えぬ悲しさが駆け抜けました。 結末が胸を締め付ける、静かな一作です。

「彼女」がなにものか知った時、はっと息を呑みました。 鮮烈な死と生命のドラマ、そしてそれらと別れゆく切なさの描写が混ざって、 独自の世界観を作り出しています。 非常に読みやすい作品です。是非、「彼女