革命的新文学 テロルとフィクション
 恋、ゲーム、青春、SNS、科学、テロ、日常そして戦争etc. これが現代のリアルな「政治と文学」──既成のジャンルも表現も超越する、新しい挑戦とエネルギーにみちたエンターテインメント作品
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作品 24作品

 傷跡が幾筋か残る引き締まった精悍な体つき、筋骨たくましいその身に駱駝の革マントを纏い、曲刀のシャムシールを提げた戦士モルテザ。すでに過去の闘技大会で優勝した数だけ、王家の紋章が刻印されたターコイズの
 冒頭を読みはじめてから即座に作中の時代、まずまちがいなく第二次世界大戦末期の日本、瀬戸内海のある島での出来事を描いたものだと読者はすんなり受容でき、物語に引きこまれる。一人称の小説として、あるいは「
 労働力や身体のみならず、さらには現代社会のように感情や欲望や時間をもモノとしてあつかい、商品として数量化し売買の対象とするマネタイズの暴力は、物質的な命を換金するにあきたらず、ついに人間のまるごと全
小池正浩
 マンソンのロックソングでみずからを鼓舞し、銃器を愛でるように視認し熱心にセッティングしていくさまは、さながら作中人物の銃撃犯どころか本物を目の前にしているかのような臨場感さえある。不気味に粘着質で、
小池正浩
 本作は、過去の歴史的事実を舞台や道具としてつかい、実在の人物を主要キャラクターとしてエピソードを紡ぐ従来の現実モデリング小説とは、まったく正反対のベクトルと困難性をもつ。が、かといって従来の戦記もの
小池正浩
 作品内のあらゆる場面で木霊する「晒された女性達は何度も何度も切り刻まれ犯される」という悲惨な状況と悲痛な声なき声の叫び。実際に起きた過去のある性犯罪事件にまつわる記事がきっかけで、被害の実態や被害者