板坂佑顕

あなたの青司くんを探すために
困難に打ち勝って人は成長するなどと言いますが、本当か?と昔から思っていた自分。学生時代はまだ日本全体に根性主義が根付いていたころで、体育会は言うに及ばず、世間一般でも「逃げる奴が悪い、弱い」みたいな悪常識がごく普通に蔓延ってました。 そんな世の中で結果何が起きた?アスリートは体を壊し、学生やリーマンは心を壊す。ついには命を失う。 そんなことになる前に、いっときその場を離れよう。逃げ?違う。後方に前進することは人生において絶対に必要だ。それがわからない連中の言うことなど聞かなくていい! …などと、単純な自分なら無駄に叫んでしまうようなことを、あくまで爽やかにスマートに描き出したのがこの作品です。 著者は青春ものが苦手とはいいますが本当でしょうか笑。重いテーマに淡い恋愛感情を交えて、淡々と進みながら当事者に深く刺さるであろう内容になっています。これは、迷いまくる学生にぜひ読んでほしい。 主人公を優しく導く青司くんのような存在はそういないけど、きっとどこかにいる。人ではないかもしれないけれど、きっとそういう存在はある。 読めばあなたにとっての青司くんを探したくなる、素敵な作品です。
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『逃走論』(浅田彰)は、哲学思想書なのに、ポップな軽い乗りで、「逃げる」ことを推奨してましたし、エヴァンゲリオンでは「逃げてもいい」と。 一番怖いのが、「逃げちゃだめだ」という世界? 世間? の声を、自分の内面にしちゃうこと。自分で自分を殺 すようなものです。 しかし作者は青春もの苦手なのですよ💦 そうそう、人ではないかもしれません。本や音楽……などなど。 今本当に逃走中、あるいは逃走の線を引こうと思っている中学生ぐらいの子たちに刺さるといいなぁと思って書きました。
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こんなところで板坂センセに出会えて マジ嬉しい! いいこと言うじゃね〜か!(笑)
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